要約 出芽期の大豆では冠水ストレスにより子葉中のシュウ酸カルシウムが減少し、細胞内のカルシウム応答性タンパク質が変動する。カルシウムの添加によりストレスが緩和されることから、カルシウム濃度の上昇がス...
地下水位制御システムを用いた梅雨明け後に播種する大豆の苗立ち向上技術
要約 地下水位制御システム圃場で梅雨明け直後の高温少雨期に大豆を播種する場合、播種後に設定水位を高くして圃場表面に水分を供給すると出芽率が向上し、苗の生育が揃う。播種前に圃場表面を湿らせておくと、土...
溶存酸素濃度低下を反映して増加する大豆タンパク質は冠水障害の指標になる
要約 出芽期大豆の冠水障害評価系において冠水液中の溶存酸素濃度低下を反映してポリガラクツロナーゼ阻害タンパク質およびエクスパンシン様タンパク質が増加する。これらタンパク質の量的変化を冠水障害の指標と...
耕うん同時畝立て播種機汎用利用による平高畝を活用した麦-大豆作体系
要約 耕うん同時畝立て播種機による平高畝を用いた大麦条播-大豆の狭畦多条播体系では、収量は対照より水稲後大麦で2~3割、大麦後大豆で1~5割の増加が見込める。1俵あたり費用合計は現状平均より大麦は同等ない...
要約 大豆植物体において土壌環境下で起こる湿害や乾燥ストレス等を生物フォトンの放射量の相違によって識別でき、根の湿害を地上部で植物体の非破壊系で検出するために生物フォトン照射を利用できる。 キーワー...
大豆の冠水抵抗性機構においてユビキチン-プロテアソーム分解が抑制される
要約 大豆の出芽期における冠水抵抗性試験を毎世代継続することにより、選抜されたγ線照射由来突然変異体においては、冠水時にユビキチン-プロテアソーム分解機構が抑制されている。 キーワード 大豆、湿害...
圃場排水性を改善して施肥・播種を1工程で行うチゼル式不耕起播種機
要約 条毎にチゼルで排水溝を作溝し、同時に施肥・播種を行うトラクタ直装式の不耕起播種機で、降雨後の排水が促進され、大豆収量は1割程度向上する。作業幅は1.5~2.4mで、条間は30~80cmまで変更でき、30kW(40P...
小明渠浅耕播種機を用いて生産費を43%削減する2年3作輪作体系
要約 作溝・畦成形ユニットを装着した小明渠浅耕播種機による水稲-小麦-大豆の2年3作輪作体系では、慣行体系に比べて、作業時間を57%、生産物60kg当たり費用を43%削減できる。小明渠浅耕栽培で湿害を軽減できるこ...
要約 耕うん同時畝立て播種機の大麦・大豆汎用利用による麦後大豆の狭畦多条播栽培、大麦の耕うん同時播種作業およびエアーアシスト水稲条播機による高能率作業を組合せた水田輪作体系では、作業の競合回避、収量...
要約 オオムギの耕うん同時畝立て播種は、慣行の畝を立てない散播と比較すると、越冬後の畝上部の土壌粗間隙率が高く維持されること、純同化率を高く維持することで個体群生長速度が高くなることから、越冬後の湿...
要約 水稲「みやびもち」は寒冷地南部では早生に属し、短稈で耐倒伏性が強く多収の糯系統である。良質で、搗き餅、おこわなどへの利用が期待できる。 キーワード イネ、糯、早生、多収、短稈、みやびもち 背景・...
田畑輪換への土壌炭素動態モデル RothC の適用:水田用改良モデルと畑用モデルの併用で土壌炭素を精度良く予測
要約 長期の田畑輪換試験データでローザムステッド・カーボンモデル(RothC)を検証したところ、夏作が水稲の年は水田用改良 RothC(RothC-26.3_p)、畑作の年はオリジナルの畑用 RothC(RothC-26.3)を用いること...
ダイズ出芽期の冠水はミトコンドリア膜の特定のタンパク質発現を顕著に抑制する
要約 ダイズの出芽期の冠水は、根と胚軸のミトコンドリアの機能に影響を及ぼし、クエン酸回路および電子伝達系の複合体Ⅰには障害を与えないが、複合体Ⅲ、Ⅳ、Ⅴを阻害してATP産生を抑制する。 キーワード ダイズ、...
ロータリシーダを簡単に小明渠浅耕播種機に改造できる作溝・畦成形ユニット
要約 市販のロータリを簡単に小明渠浅耕播種機に改造できるユニットである。市販されている2機種に対応できる。受注生産で市販化され、以前に提案したモデルに比べて播種機構成がコンパクトになり種子・肥料の補...
要約 ダイズでは湛水条件下において通気組織が発達し、その組織を通じて空気中の酸素が根系へ供給される。供給された酸素は根系の呼吸に利用される。また、根系で生じた二酸化炭素は通気組織を介して空気中に排出...
発芽期に冠水処理を行った大豆の根端のタンパク質発現量と代謝産物量の変動
要約 発芽期に冠水処理を行った大豆の根端では嫌気呼吸やGABA蓄積経路だけでなく、尿素回路やTCA回路からオキサロ酢酸経由でPEPに代謝される経路等の代謝活動も活発化する。 キーワード 大豆、発芽、湿害、冠水処...
ダイズ出芽期の冠水時に根で誘導されるアルコール脱水素酵素はGmADH2である
要約 ダイズ出芽期の冠水条件により複数のタンパク質群の発現量が変動する。嫌気代謝系酵素のアルコール脱水素酵素の1つであるGmADH2は、冠水により顕著に増加し、根端特異的な発現を示す。 キーワード ダイズ、...
要約 寒地水田転換畑のダイズ不耕起栽培においては、発芽法による雑草の埋土種子密度3000個/㎡を目安になるべく埋土種子密度が低い圃場を選んで作付けすれば、除草作業の負担増大を抑えられる。 キーワード 雑草...
要約 水稲「楽風舞」は寒冷地南部では早生に属し、高度精米耐性を有する酒造用品種である。製造酒の酒質は、清酒では淡麗、泡盛では軽快で華やかに仕上がる。 キーワード イネ、酒米、高度精米耐性、清酒、泡盛、...
ダイズの連続欠株はシロザとホソアオゲイトウの大型化の原因となる
要約 寒冷地ダイズ作では、ダイズの連続欠株がなければダイズ播種1週以降に発生したシロザおよびホソアオゲイトウは大型化しない。年次、草種によらず、雑草の草高は、発生が1週早いと約20cm、連続欠株が約0.5mま...