Mycoplasma bovisの抗菌剤感受性低下に関わる点突然変異検出法
要約 牛乳房炎原因菌であるM. bovisは、近年様々な抗菌剤に対する感受性低下が懸念されている。わが国のM. bovis抗菌剤感受性変化に関わる点突然変異を特定し、これら点突然変異を簡易迅速に検出可能な方法を開発...
乳房炎治療に有効な免疫調節因子に中鎖脂肪酸モノグリセリドを配合すると効果が高まる
要約 組換え牛顆粒球マクロファージ・コロニー刺激因子(rbGM-CSF)に中鎖脂肪酸モノグリセリドを基剤として配合することによって、rbGM-CSFの乳房内拡散性および分散性が高まり、rbGM-CSF単独に比べ乳房炎用注入剤...
要約 豚NLRP3遺伝子の2906番目の一塩基多型(A2906G)は、細菌感染症に対するワクチン接種後の有効性と関連しており、この多型を種豚選抜時のDNAマーカーとすることで、ワクチン応答能を指標とした豚の抗病性改良が...
乳房内注入する免疫調整因子の種類によって乳房炎症状の軽減機序は異なる
要約 黄色ブドウ球菌性乳房炎の乳房内に注入した組換え牛顆粒球マクロファージ・コロニー刺激因子及びインターロイキン8は、異なる機序で乳房炎症状を軽減させる。 キーワード 黄色ブドウ球菌性乳房炎、GM-CSF、I...
イネいもち病菌のMBI-D剤耐性およびQoI剤耐性簡易同時診断
要約 マルチプレックス型のPCRマーカー(MDQマーカー)を用い、イネいもち病菌のMBI-D剤およびQoI剤耐性の原因遺伝子であるシタロン脱水酵素遺伝子とチトクロームb遺伝子に起きた点変異を同時検出することにより、...
ヒト多剤耐性黄色ブドウ球菌は牛乳房感染を経て家畜感染型に変化する
要約 ヒト院内感染型多剤耐性黄色ブドウ球菌は牛乳房炎の原因になる。牛の乳房に感染感染した本菌に耐性遺伝子の脱落や家畜感染への適応が認められること...
要約 2000年代中頃より、大腸菌症および浮腫病罹患豚からの病原性大腸菌ST88系統の分離が急増している。本系統は高度な多剤耐性を有し、ほとんどの分離株...
ストロビルリン系殺菌剤(QoI剤)耐性イネいもち病菌の対策マニュアル
要約 効果の高い耐性菌対策として、QoI 剤箱処理剤の使用面積割合および連用年数を10~30%および3~5年以内に制限、採種圃場の防除徹底などでの保菌率の低減化を推奨する。具体的な数値目標と対策のフローを提示...
要約 ブドウべと病抵抗性の評価にあたり、発病葉に形成された分生子数を正確に計測するためには、分生子懸濁液に界面活性剤を添加して実験器具への分生子の付着を妨げることにより誤差を抑制する。 キーワード ブ...
病院排水の流入が下水処理施設における薬剤耐性菌の分布率を上昇させる
要約 インドにおいて病院排水の流入は下水処理施設の薬剤耐性大腸菌の分布率を有意に上昇させるが、採材季節と下水処理過程の相違は薬剤耐性菌の分布率に有意な影響を与えない。 キーワード 下水処理施設、病院、...
要約 イネいもち病菌のQoI剤耐性を診断するために開発した、チトクロームb遺伝子の点変異多型を検出するPCRマーカー2種(B428gSおよびB428gDC)は、伸長反応1秒としたPCRによりそれぞれ3時間以内にQoI剤耐性変異の...
鹿児島県におけるノカルジア症の発生傾向と治療対策に関する研究
要約 鹿児島県のノカルジア症の近年の発生状況を整理すると共に、Nocardia seriolae野外分離株のα-グルコシダーゼ活性とMIC値の関連性について調査した。併せてカンパチ当歳魚に本生菌を10...
細菌間での除草剤分布遺伝子群の伝播に関与すると考えられる大型プラスミド
要約 日本各地の水田土壌由来の様々な細菌に共通して見いだされた除草剤 2,4-D の分解遺伝子群を有する大型プラスミドの全塩基配列を解析し、その構造を明らかにした結果、細菌間の遺伝子伝播に関わる既知のプラ...
PCRのためのイネいもち病菌DNAの簡易調整法(Paper-Disc法)
要約 乾燥菌体培養ろ紙片を用い、PCRに利用可能な簡便なイネいもち病菌のDNA調整法を開発した。本法に使用する試薬はTEバッファーのみであり、DNA調整液は、本菌ゲノムにコードされる約1.5kbまでの断片が増幅可能...
要約 煮沸処理後に薬剤浸漬処理したチャ葉上での菌叢生育の有無によって、チャ輪斑病菌のQoI剤感受性を簡単に検定できる。 キーワード チャ、輪斑病、QoI剤、耐性菌 背景・ねらい チャ輪斑病菌Pestalotiopsis...
要約 ゲノム重複はゲノムDNAが部分的に多コピー化する現象であり、薬剤耐性遺伝子等の適当な選択マーカー遺伝子の利用によりゲノム重複株が選抜できる。これを活用して微生物の有用遺伝子の発現を増大させる微生...
要約 イネ内穎褐変病菌および近縁の細菌を溶菌するバクテリオファージを、本田の開花期のイネに散布すると、イネ内穎褐変病の発病を顕著に抑制する。 キーワード イネ、内穎褐変病、Pantoea ananatis、...
新たに出現した牛由来多剤耐性Salmonella Typhimuriumの遺伝学的性状
要約 2000年以降北海道内で牛サルモネラ症からの分離が増加した多剤耐性Salmonella Typhimurium PFGEVII型菌は、薬剤耐性病原性プラスミドを保有する。このプラスミドと供に第3世代セファロスポリ...
要約 チャ輪斑病菌のQoI剤耐性菌には、それぞれ異なる遺伝子変異による高度耐性菌と中度耐性菌の2種類が存在する。Multiplex PCR-RFLP分析により、これらの耐性菌を判別できる。 キーワード チャ、輪斑病、QoI剤...
Mannheimia haemolyticaの薬剤耐性の推移と血清型による耐性傾向の違い
要約 Mannheimia haemolyticaの薬剤感受性を調査したところ、2系統以上の抗菌薬に耐性を示す株が2001年以降増加している。また、血清型6型菌は、他の血清型に比較して薬剤耐性を示す株の割合が高く、複...