要約 イネ縞葉枯ウイルスに感染したイネ組織中のウイルス濃度は、リアルタイムPCRのCt値を用いた比較Ct法により推定できる。発病株のウイルス濃度と病徴との関係に基づき新たに考案された発病指数を用いて従来法...
イネ縞葉枯病の総合防除技術および防除体系の構築を支援するマニュアル
要約 イネ縞葉枯病を効果的に防除するためには、媒介虫を対象とした薬剤防除、抵抗性品種の利用、圃場管理を産地の特徴に応じて組み合わせることが重要である。技術を取りまとめたイネ縞葉枯病の総合防除マニュア...
経卵伝染したイネ縞葉枯ウイルスのヒメトビウンカ体内量と保毒虫率
要約 イネ縞葉枯ウイルスを経卵保毒するヒメトビウンカ幼虫体内の相対ウイルス量は、発育期間中ほとんど変化しないが、雄成虫では雌に比べ約2倍である。また、縞葉枯病抵抗性品種上で発育したヒメトビウンカの保...
水田におけるイネ縞葉枯病のまん延過程と発病イネにおける減収のしくみ
要約 水田内におけるイネ縞葉枯病のまん延は、水田に飛来するヒメトビウンカの第1世代成虫とその次世代成幼虫によって引き起こされる。イネ縞葉枯病による減収は、健全な穂の減少にともなう籾数の減少が主要因で...
要約 イネ縞葉枯病多発地域では、収穫後のひこばえにおいて発病株率およびヒメトビウンカの保毒虫率が急激に上昇する。イネ収穫後は必ず水田を耕起して、保毒虫率の高い個体群の越冬を防ぐ。 キーワード イネ縞葉...
黄色粘着トラップおよびJPP-NETの有効積算温度計算シミュレーションを利用した簡便なヒメトビウンカの発生予察
要約 黄色粘着トラップ調査法およびJPP-NETの有効積算温度計算シミュレーションによる発生予測を用いることにより、イネ縞葉枯病を媒介するヒメトビウンカ第1世代成虫の水田への飛来時期および第2世代成虫の水田...
要約 中国でのヒメトビウンカの有効積算温度から第1世代の移出時期を推定し、飛来予測を行う。飛来が予測されると、県単位で利用者に電子メールで通知され、予測図から飛来時期と飛来地域の予測情報が提供される...
「ふくひびき」利用による飼料用イネ地上部放射性セシウム濃度の低減効果
要約 飼料用イネ地上部の放射性セシウム濃度には品種間差がある。水田条件によって品種間差が判然としない場合もあるが、5水田の平均で「ふくひびき」はインド型品種「ハバタキ」より45%低く、放射性Cs濃度が低い...
ヒメトビウンカの共生細菌スピロプラズマはオス幼虫を殺して性比をメスに偏らせる
要約 ヒメトビウンカには共生細菌スピロプラズマが感染している。このスピロプラズマは感染したメスが産んだ仔のなかで老齢幼虫期にオスを殺し、仔の性比をメスに偏らせる。 キーワード 性比偏向、Spiroplasm...
簡易ELISA法による簡便・迅速なイネ縞葉枯ウイルス保毒虫検定法
要約 簡易ELISA法により精度の高いイネ縞葉枯ウイルス保毒虫検定が可能である。本手法は通常のELISA法と比較して簡便性、迅速性に優れる。また、ラテックス法と比較して、経済性、明瞭性、簡便性、検出感度に優れ...
Stvb遺伝子座によるイネ縞葉枯病抵抗性を判別する分子マーカー
要約 インド型イネModanに由来するイネ縞葉枯病抵抗性遺伝子Stvb-iの配列比較により開発されたDNAマーカーST71は、抵抗性遺伝資源の由来にかかわらずStvb遺伝子座(Stvb、Stvb-i
要約 飛来源と考えられる中国東部での年初からの有効積算温度を用いて、越冬後第一世代の羽化日を予測する。その羽化日を含む9日間の移出期間に、ヒメトビウンカ用飛来予測モデルを用いて中国東部からウンカを移...
ヒメトビウンカの海外飛来はイネ縞葉枯ウイルスの分子系統解析からも支持される
要約 九州に発生するイネ縞葉枯ウイルス(RSV)は江蘇省など中国東部に発生するRSVと分子系統学的に強い類縁関係が認められることから、保毒ヒメトビウンカが中国東部から九州へ飛来することが強く示唆される。 キ...
飼料トウモロコシ圃場でのフタテンチビヨコバイとヒメトビウンカの発生消長調査法
要約 飼料トウモロコシ圃場の地上40cmの位置に黄色粘着トラップを設置すると、フタテンチビヨコバイとヒメトビウンカを捕獲できる。本手法は既存の手法よりも捕獲効率が高く、これら害虫の発生消長調査に活用でき...
トビイロウンカと縞葉枯病に強く、高温登熟性に優れる水稲品種候補「西海267号」
要約 水稲「西海267号」は「ヒノヒカリ」熟期の複合抵抗性系統である。マーカー選抜により、トビイロウンカ、縞葉枯病、穂いもちに対する抵抗性遺伝子が導入されている。「ヒノヒカリ」よりも高温登熟条件下での...
2008年に西日本で多発したイネ縞葉枯病はヒメトビウンカの海外飛来で起こった
要約 2008年6月に西日本に飛来してイネ縞葉枯れ病を多発させたヒメトビウンカは、イミダクロプリドに対して感受性が低下し、保毒虫率が高いなど土着個体群の特性と明確に異なることから、中国江蘇省から海外飛来...
要約 DNAマーカー(ST48、ST49、ST64、ST72、ST82、ST89)は、それぞれイネ縞葉枯病抵抗性と感受性品種間において異なるDNA断片を増幅する共優性マーカーで、インド型イネ品種「Modan」由来の縞葉枯病抵抗性イネ個...
生育阻害要因を考慮した日本の水稲生産の温暖化に対するぜい弱性の評価
要約 気象要素のほか,水資源や害虫などの生育阻害要因を考慮して,温暖化に対する日本の水稲生産のぜい弱性を評価した。その結果,温暖化時には北陸地方が気象,水資源および害虫の全要因に対してぜい弱と推定さ...
要約 愛知式不耕起播種機を用いて、11月下旬から12月上旬に小麦と水稲種子を同じ播種溝へ同時播種する。水稲出芽時には小麦との水分競合によって水稲の夭折が発生し苗立率が低下するため、小麦成熟後期に明きょ通...
ウイルス媒介虫の空間分布集中性がイネ縞葉枯病の発生に及ぼす影響の数理モデルによる評価
要約