新規に発見されたクモヘリカメムシ北限個体群の分布・被害発生状況と越冬可能地域の推定
要約 クモヘリカメムシの新規北限個体群は、東北地域の斑点米カメムシ主要種であるアカスジカスミカメと比較して2019年の捕獲数は約1/10、斑点米被害率は約1/20である。岩手県における潜在的な越冬可能地域は沿岸...
土地利用情報を用いた被害予測モデルによる斑点米被害ハザードマップ
要約 アカスジカスミカメが加害主体の斑点米被害について、農地とその周辺の土地利用情報から作成した被害予測モデルからハザードマップを作成することで、害虫発生量を調査することなく土地利用(=作付状況)のみ...
東北地域における2003-2013年の斑点米カメムシ類の発生と被害の傾向
要約 東北6県の斑点米カメムシ類の発生とその被害は年次変動があるものの、2003年以降増加傾向にある。特に、2010年の大発生以降、日本海側を中心としたアカスジカスミカメの発生地点の増加が顕著であり、発生種...
エンドファイト由来のロリンアルカロイドはアカスジカスミカメの生存率を低下させる
要約 Epichloë属の共生糸状菌(エンドファイト)が宿主植物中に産生するロリンアルカロイド(N-フォルミルロリン)は、斑点米カメムシ類の代表種で近年発生・優占地域が急増しているアカスジ...
斑点米カメムシ、アカスジカスミカメの持続性合成フェロモン剤の開発
要約 アカスジカスミカメのフェロモン成分の化合物をポリエチレンチューブに充填したチューブ製剤は、合成フェロモン剤としておよそ1ヶ月間アカスジカスミカメの雄成虫を誘引することができる。 キーワード アカ...
合成性フェロモンを利用したアカヒゲホソミドリカスミカメの被害予測技術
要約 水田内に設置した合成性フェロモン剤を誘引源としたトラップの出穂後5日間のアカヒゲホソミドリカスミカメ誘殺雄数から、その水田の斑点米被害発生確率を予測し、防除要否、回数を判断する技術である。 キー...
アカスジカスミカメとアカヒゲホソミドリカスミカメの混合誘引剤の開発
要約 2種斑点米カメムシ、アカスジカスミカメとアカヒゲホソミドリカスミカメのフェロモン成分を混合しても雄に対する誘引活性は低下しないことから、フェロモン成分の混合誘引剤を用いることにより、2種をひとつ...
要約 出穂期以降の水田内におけるアカヒゲホソミドリカスミカメ幼虫の発生には割れ籾の発生量が関与しており、割れ籾が多い水田では少ない水田と比較して、すくい取り幼虫数が多くなって斑点米率が高まる。また、...
エンドファイトが植物体内で産生するN-フォルミルロリンが感染牧草の斑点米カメムシ抵抗性を向上させる
要約 Neotyphodium属のエンドファイトが感染した牧草から精製したN-フォルミルロリンをアカヒゲホソミドリカスミカメに経口投与すると、孵化幼虫では50ppm以上で、成虫では500ppmで生存率が低下する。また、N-フ...
斑点米カメムシ抵抗性牧草の育種に活用できるエンドファイト「Neotyphodium occultans」
要約 エンドファイトの一種Neotyphodium occultansが感染したイタリアンライグラスは、斑点米カメムシ抵抗性物質であるN-フォルミルロリンを蓄積し、摂食したアカヒゲホソミドリカスミカメの生存率を低下させる。...
要約 日本のアカスジカスミカメの遺伝的多様性には地域間差があり、大きく3つのグループに分けられる。全国的な斑点米被害の増加は、各地域に土着の個体群の個体数増加の結果である。 キーワード 斑点米、アカス...
要約 1ha程度の大区画圃場で、出穂期6日前頃の畦畔にジノテフラン剤を1回散布すると、カスミカメムシ類成虫の水田内への侵入を抑制し、斑点米被害を回避できる。本防除法によるジノテフラン剤散布量は、通常量を...
アカヒゲホソミドリカスミカメの増殖を抑制する転作牧草地の草種および作付体系
要約 アカヒゲホソミドリカスミカメの羽化率はイタリアンライグラスで飼育した場合に高く、夏作牧草のスーダングラスやソルガムで低い。本種の増殖は夏作牧草の単作またはイタリアンライグラスの1番草の刈取り後...
要約 アカスジカスミカメの第1世代幼虫の発生盛期に、繁殖地の草刈りを実施することにより、斑点米被害は抑制される。また、草刈りを実施していない繁殖地が近接していると斑点米被害は多くなり、少なくとも100m...
水田畦畔におけるイネ科雑草の出穂程度がアカスジカスミカメ密度に及ぼす影響
要約 6月から8月にイネ科雑草の出穂がほとんどない畦畔では、アカスジカスミカメ密度は極めて低い。また、アカスジカスミカメが多く認められる畦畔は、6月はイタリアンライグラスとスズメノカタビラ、7月はイ...
要約 水田を歩きながら斑点米カメムシ類の虫数を調査する見取り法は、すくい取り法に比べてクモヘリカメムシの成虫、4~5齢幼虫およびミナミアオカメムシ成幼虫で抽出効率が高く、調査個体の持ち出しもない。 キ...
有人・無人ヘリコプターによる薬剤1回散布でアカヒゲホソミドリカスミカメの防除ができる
要約 有人および無人ヘリコプターでネオニコチノイド剤を出穂期10日後頃に1回散布すると、アカヒゲホソミドリカスミカメによる斑点米被害を極めて少なくできる。 キーワード イネ、アカヒゲホソミドリカスミカメ...
要約 アカスジカスミカメはカヤツリグサ科のイヌホタルイに産卵し、水田内で発育する。イヌホタルイの発生が多い水田では、アカスジカスミカメの発生密度が増加し、発生期間も長くなるため斑点米発生率が高くなる...
要約 イタリアンライグラスにおけるアカヒゲホソミドリカスミカメ成虫のすくい取り効率は平均21%で、草の状態(草丈・生育ステージ)による差はない。イネ出穂後の水田におけるすくい取り効率は15%である。 キー...
要約 ジノテフラン剤、クロチアニジン剤(粉剤DLおよび液剤、水溶剤)を用いると出穂期10日後頃の1回散布でアカヒゲホソミドリカスミカメの防除が可能である。 キーワード イネ、アカヒゲホソミドリカスミカメ...