フルクタン含量に注目したオオムギの越冬性に関わるDNAマーカー
要約 オオムギの越冬前の茎葉におけるフルクタン含量と越冬性には高い正の相関がある。フルクタン含量が高い品種・系統に共通するフルクタン関連酵素遺伝子群の遺伝子型を判別するDNAマーカーを用いて、越冬性が...
スターチシンターゼⅢa遺伝子型による高β-グルカン大麦の選抜とその留意点
要約 高β-アミロース遺伝子amo1は、強連鎖するssⅢa変異型選抜マーカーにより選抜できる。ssⅢa変異型ではβ-グルカン含量が平均約3.6%高くなる効果がみられる一方、硝子率が約7.5%高く、千粒重が約1.5g減少する品質...
大麦の根伸長角度の品種間差異と関連するHvDRO1およびHvqSOR1の多型
要約 大麦のHvDRO1およびHvqSOR1の遺伝子多型が根伸長角度の品種間差異と関連している。排水性の劣る重粘土壌での栽培が一般的である北陸・長野の育成品種の多くが浅根型のHvDRO1を保有している。 キーワード 大...
大麦の複数の機能性成分を増加させるADP-グルコーストランスポーター遺伝子
要約 大麦のADP-グルコーストランスポーターをコードするlys5遺伝子の変異遺伝子型は、β-グルカンに加えて難消化性デンプン、フルクタン、γ-アミノ酪酸、アラビノキシラン...
日本のムギ類に感染するPolymyxa graminisの系統と感染ウイルス種
要約 日本のコムギとオオムギの根に感染しているPolymyxa graminisのrDNA-ITS配列は、Ia、Ib、IIa系統(リボタイプ)に類別される。日本のコムギからは主にリボタイプIbのP. graminisが検出され...
要約 deficiensと呼ばれるオオムギは、通常の二条大麦に比べ種子が大きく千粒重が10%程度増加する。deficiensでは、転写因子VRS1タンパク質のカルボキシル末端領域にアミノ酸置換をもたらす変...
オオムギ精麦品質向上に効果がある破砕澱粉粒形質(fra)選抜用DNAマーカー
要約 主食用オオムギ精麦品質向上に寄与する硝子質粒低減に有効な破砕澱粉粒形質(fra)は、HvFLO6遺伝子に生じた1塩基置換が原因である。同変異情報を利用して作成された共優性マーカーは、胚乳fra形質の...
要約 オオムギの5H染色体長椀末端に座乗する穂発芽耐性に関与する量的形質遺伝子座 (QTL)SD2の原因遺伝子はMKK3遺伝子であり、種子休眠性を強化することにより穂発芽耐性にするMKK3対...
オオムギ(Hordeum vugare L.)の休眠を制御する新たな仕組みを発見
要約 オオムギ種子の発芽を一定期間休止させる休眠性遺伝子「Qsd1(キューエスディーワン)」の配列を特定。Qsd1は種子胚の中で作用し、植物種子の休眠性では報告のないアラニンアミノ酸転移酵素...
要約 「はねうまもち」は寒冷地優良品種「ファイバースノウ」の「もち性」突然変異系統であり、麦飯の食感が優れるほか、健康機能性成分β?-グルカン含量が原品種の1.4倍多い。栽培特性は「ファイバースノウ...
「はねうまもち」のもち性遺伝子を判別するDNAマーカーの開発
要約 「はねうまもち」は「ファイバースノウ」に突然変異処理を行って作出したもち性大麦系統である。DNAマーカー「dCAPS-waxy-Sac II」又は「dCAPS-waxy-Sal I」を使用することで、「はねうま...
要約 近赤外分析計を用いて、自給飼料の飼料成分を迅速かつ正確に定量できる汎用性の高い検量線である。対象は水分、粗タンパク質、粗脂肪、粗灰分、中性および酸性デタージェント繊維であり、飼料給与診断の基礎...
要約 オオムギの完全長cDNA塩基配列情報を利用して、オオムギゲノムに存在する26,159遺伝子の構造を決定した。本情報は、農業上有用な遺伝子の同定を可能にし、オオムギの品種改良に役立つ。 キーワード オオムギ...
オオムギ完全長cDNA 24,783配列をデータベースから公開
要約 全ゲノム情報が解読されていないオオムギから大規模な完全長cDNAライブラリーを構築し、このうち代表的な24,783のcDNAの全長配列を解読した。本配列は各遺伝子の機能情報と共に生物研のウエブサイトから公開...
要約 ゲノムが解読されたイネの全遺伝子の発現情報を田植えから刈取りまで全生育過期間について詳細に解析、データベース化し、全世界に公開・発信した。本データベースは、作物の中で最も正確かつ情報量の多い遺...
オオムギ縞萎縮病抵抗性に関わるrym5座複対立遺伝子の判別DNAマーカー
要約 rym5座の縞萎縮病抵抗性を司るeIF4E遺伝子内の塩基配列変異をもとに開発したfra2Bマーカーは、Ⅰ型ウイルス抵抗性のrym5遺伝子、Ⅰ型とⅢ型に抵抗性のrym5a及びrym5b遺伝子、罹病...
大麦HINb-2の欠失を判別するDNAマーカーで穀粒硬度が高い系統を選抜できる
要約 オオムギ種子タンパク質の1つであるホルドインドリンB2(HINb-2)が欠失した系統は穀粒硬度が高い。この変異を判別するPCR-RFLPマーカーにより育種の初期段階で穀粒硬度が高い系統を判別し、選抜できる。 キー...
PLUGマーカーは類似性の高いコムギ同祖遺伝子の染色体位置を効率的に決められる
要約 イネ遺伝子とコムギEST配列より作られるPLUG(PCR-based Landmark Unique Gene)マーカーは、コムギのA、B、Dゲノム由来の3つの同祖遺伝子からのイントロン領域を含む断片を特異的に増幅し、さらにイントロ...
要約 コムギの「やや低アミロース」形質を支配するBゲノム由来waxy遺伝子(Wx-B1)変異は、同遺伝子を含む約67kbpの欠失が原因と考えられる。同DNA情報を利用して作製された共優性マーカーは、「やや低アミロース...
要約 麦芽品質に関わるリポキシゲナーゼ欠損遺伝子(lox-1)のDNAマーカーを作出するとともに、縞萎縮病抵抗性遺伝子rym5、うどんこ病抵抗性遺伝子mlo、秋播性遺伝子vrn-H1およびVrn-H2に関する既報マーカーの育種...