アルコール脱水素酵素OsADH2の機能欠損によるイネのヒ素低減に関する新たな仕組み
要約 アルコール脱水素酵素であるOsADH2が機能欠損したイネ変異体は、野生型イネに比べて、玄米ヒ素濃度が30%、稲わらヒ素濃度が70%低下する。この著しい低下は、OsADH2の機能欠損が根のケイ酸トランスポーターを...
カドミウム低吸収性の水稲新品種「ふくひびき環1号」、「えみのあき環1号」
要約 「ふくひびき環1号」、「えみのあき環1号」は、多収品種「ふくひびき」、直播栽培向き良食味品種「えみのあき」にカドミウム低吸収性を導入した同質遺伝子系統である。 キーワード 水稲、新品種、カドミウム...
要約 北海道水稲糯品種「きたゆきもち」と「しろくまもち」間で異なる糊化特性および餅の硬化性に関わる遺伝領域が第2染色体上に検出される。領域内の澱粉枝付け酵素SbeIIbのコード領域上に存在するSNPを基にした...
高温・高CO2複合影響を考慮した新たな水稲収量および外観品質の気候変動影響評価
要約 高温・高CO2濃度条件に対する水稲の応答特性に関する最新の知見を取り入れた、気候変動がわが国の水稲収量および外観品質へ及ぼす影響の高解像度再評価である。従来の予測結果より収量減と外観品質の低下が...
要約 水田への緩効性肥料の窒素施用量を慣行の速効性肥料より約3割減肥し、全量基肥や側条施肥により施用することで、収量を維持したまま、作付け期間中の水田からの窒素流出負荷を約3割削減できる。これにより、...
要約 qSOR1は根張りを制御するイネの新規遺伝子である。qSOR1は根を土壌表面に伸長させ、塩害水田で起こる土中の酸欠による被害の軽減に有効であり、塩害水田に適した品種の開発に利用できる。 キーワード 根系、...
要約 本手法は、圃場において水稲の初期の生育量や形態の違いを空撮画像から数値化し、遺伝的に多様な集団に適用することにより生育量や形態の違いに関わる染色体領域を特定する技術である。 キーワード ドローン...
アジアモンスーン地域の天水稲作における最適播種期予測による収量改善
要約 全球スケールの季節予報を統計的にダウンスケーリングした気象予測値をモンスーン...
イネの耐塩性遺伝子OsSOS2の変異は放射性セシウム吸収を抑制する
要約 イネの耐塩性遺伝子OsSOS2が変異することで、コメの放射性セシウム濃度は低下する。その原因は根のナトリウム濃度上昇に伴うカリウムトランスポーター遺伝子OsHAK1の発現が低下し、根の放...
関東の稲・麦・大豆の水田作経営がオペレータ1人で耕作できる面積の到達点
要約 現状の土地条件と技術体系を前提とした場合、関東の平坦水田地帯における稲・麦・大豆作経営がオペレータ1人で耕作できる上限面積は39haである。この面積を上昇させるには、特に大豆のは種、小麦の収穫、乾...
要約 下層土にグライ層が存在する水田では漏水が生じにくいため、乾田直播栽培が導入しやすい。下層土の透水性が高い水田では、地表面の鎮圧を行うことにより、漏水を防止することができるため、東北地方では71%...
農地からの温室効果ガス排出観測に関する初の国際的なデータベースの構築
要約 農地からの温室効果ガス緩和のため、国際的な温室効果ガスネットワーク(MAGGnet)により、世界で行われてきた温室効果ガス排出や土壌炭素貯留の現場観...
要約 DNAマーカーHIS28DELを用いることで、新規需要米向け水稲品種「モミロマン」「ハバタキ」などに由来する4-HPPD阻害型除草剤感受性の選抜が可能となり、抵抗性と感受性を容易に判別することができる。 キーワ...
耐倒伏性に優れる早生の飼料用米水稲新品種候補系統「岩手122号」
要約 「岩手122号」は、寒冷地中部では、出穂期、成熟期とも"かなり早"の粳系統である。岩手県で栽培されている飼料用米品種「つぶみのり」に比較して、耐倒伏性が強く、いもち病に強く、安定多収である。 キーワ...
要約 水稲の出穂期は、水田水温の影響を取り入れることで、気温のみを使用した場合より高精度で予測できる。モデル結合型作物気象データベース(MeteoCropD...
「はねうまもち」のもち性遺伝子を判別するDNAマーカーの開発
要約 「はねうまもち」は「ファイバースノウ」に突然変異処理を行って作出したもち性大麦系統である。DNAマーカー「dCAPS-waxy-Sac II」又は「dCAPS-waxy-Sal I」を使用することで、「はねうま...
インド型イネの遺伝的背景で広い窒素栄養濃度域で効率良く根を伸長させるQTL
要約 インド型イネ品種IR64の遺伝的背景をもつ染色体挿入系統YTH183は根の伸長に関する量的形質遺伝子座(QTL)qRL6.4-YP5を有する。qRL6.4-YP5をIR64の遺伝的背景に導入した準同質遺伝子系統は...
インド型イネ品種の一穂籾数増加させるQTLは第7染色体に座乗する
要約 インド型品種IR64の遺伝的背景で一穂籾数を増加させるホシアオバ由来の量的遺伝子座(QTL)は第7染色体に座乗し、インド型品種における 収量性改善育種素材として活用できる。 キーワード ホシアオバ、準同質...
イネの一穂籾数を増加させるQTLを導入したIR64の準同質遺伝子系統群
要約 イネ(Oryza sativa L.)品種IR64を遺伝的背景とし籾数を増加させるQTLをもつ準同質遺伝子系統群は、インド型品種の穂重型育種素材として活用できる。 キーワード イネ、準同質遺伝子系統、育種素...
Stvb遺伝子座によるイネ縞葉枯病抵抗性を判別する分子マーカー
要約 インド型イネModanに由来するイネ縞葉枯病抵抗性遺伝子Stvb-iの配列比較により開発されたDNAマーカーST71は、抵抗性遺伝資源の由来にかかわらずStvb遺伝子座(Stvb、Stvb-i