要約 多くの動物種で多様な化膿性日和見感染症を引き起こすTrueperella pyogenesについて、新規同定用PCR法を開発し、既報のPCR法では正確に同定できなかった株も含め異なる動物種由来のT. pyogenesを迅速かつ正...
西太平洋で初めて分離されたバンドウイルカ由来ブルセラ菌(Brucella ceti)
要約 西太平洋の海棲哺乳類から初めて分離されたBrucella ceti菌株は、人獣共通感染症の原因としても報告されている遺伝子型27に分類される株である。本菌株のゲノム解析で得られた塩基配列情報は、本菌の宿主特...
2010年に日本で分離された口蹄疫ウイルスの感染性cDNAクローンの構築
要約 2010年口蹄疫ウイルス日本分離株のゲノムを基に感染性cDNAを構築した。これを用いて得られたウイルスは、親ウイルスと同様の性状や豚への病原性を示...
要約 国内における12ヶ月齢以上で死亡しためん羊及び山羊並びに鹿を対象とする伝達性海綿状脳症(TSE)の監視・調査の結果、2016年に我が国で初めてとなる非定型スクレイピーが11歳のコリデール羊で確認された。 キ...
マウスGT1-7細胞は長潜伏期の野外スクレイピープリオン株に感受性を示す
要約 日本で摘発されたスクレイピー症例からは野生型マウスへの伝達試験により、潜伏期の短いスクレイピープリオン株と長いスクレイピープリオン株が分離される。GT1-7細胞は潜伏期の長いプリオン株に高感受性を...
日本国内では少なくとも6血清型のブルータングウイルスが分離されている
要約 1985~2008年に国内で分離されたブルータングウイルスRNA分節2の解析結果は、少なくとも血清型2、3、9、12、16および21の6血清型が国内に侵入したことを示している。 キーワード ブルータングウイルス、血清...
異種動物間PMCA法を用いたスクレイピープリオン蛋白質の超高感度検出
要約 正常なマウスの脳乳剤を基質とするPMCA法(異種動物間PMCA法)により、ヒツジスクレイピーに由来するプロテアーゼ抵抗性の異常プリオン蛋白質(PrPSc)を高感度で増幅・検出することができる。 キー...
スクレイピー感染羊体内におけるプリオンは不均一な集合体で存在する
要約 スクレイピー感染羊の体内には、マウスへの伝達試験において異なる症状と潜伏期間を示す複数のプリオンが混在する。 キーワード ヒツジ、スクレイピー、プリオン、異常プリオン蛋白質、感染試験 背景・ねら...
口蹄疫ウイルスO/JPN/2000株にはマウスに対する病原性の異なるウイルスが混在する
要約 2000年に日本で分離された口蹄疫ウイルスO/JPN/2000株には培養細胞において著しく小さいプラックを形成するウイルスが存在する。このタイプのウイルスは乳飲みマウスに対する病原性が極めて低い。 キーワ...
現行の牛海綿状脳症(BSE)サーベイランス検査および確定検査により鹿慢性消耗症(CWD)は検出できる
要約 わが国で施行されている BSE検査および確定検査方法は CWDの摘発に有用である。2003~2006年度に行ったCWDサーベイランスにおいて、国内のシカにCWDの浸潤は認められない。 キーワード シカ、鹿慢性消耗症...
要約 ヤギはサルに対して関心を示す行動が認められ、サルが出没する農地付近でヤギを放飼することにより、猿害軽減効果が期待できる。 キーワード ヤギ、サル、猿害、放飼 背景・ねらい 本県の中山間地域ではサル...
羊・山羊の扁桃からの異常プリオン蛋白質検出法のサーベイランスへの応用
要約 羊スクレイピーでは異常プリオン蛋白質(PrPSc)が中枢神経系に加えて、リンパ組織にも蓄積することが知られている。リンパ組織からのPrPScの迅速検出法を開発し、我が国のサーベイランスに応用している。 ...
要約 異常プリオン蛋白質(PrPSc)はプリオンの主要な構成成分で、蛋白質分解酵素処理によりPrPcoreと呼ばれる断片を形成する。牛海綿状脳症(BSE)とスクレイピーPrPcoreのN末端の解析により、両者の性状が異な...
六フッ化イオウを用いて測定した反すう家畜からのメタン発生量の精度と代謝エネルギー摂取量算出への利用
要約 六フッ化イオウをトレーサーとして利用して測定した反すう家畜からのメタン発生量は、開放型呼吸試験装置により測定した値と有意差がなく、代謝エネルギー摂取量測定にも十分利用できる。 キーワード ウシ、...
要約 2002年我が国で山羊関節炎・脳脊髄炎の初発例を確認した。国内における本疾病の感染状況を調べるため、寒天ゲル内沈降試験、PCR、シンシチウムアッセイ及び間接蛍光抗体法による診断法を確立した。 キーワー...
要約 我が国で発生した羊スクレイピーから2種類のプリオン株を分離した。両者はマウスに馴化した際の潜伏期、病変の出現部位、異常プリオン蛋白質の蓄積部位に差が認められた。マウスに両株を重感染させたところ...
要約 飼料中に存在する動物由来DNAを検出するために、散在性反復配列であるSINEおよびLINEの塩基配列を用いてPCRプライマーを作成した。本方法では飼料中に0.01%肉骨粉が混入した場合でも検出が可能である。 キ...
日本で分離された口蹄疫ウイルスO/JPN/2000株の動物に対する病原性
要約 口蹄疫ウイルス日本分離株(O/JPN/2000)を種々の偶蹄類動物に接種し、その病原性や水平伝播あるいは接触感染の有無について検討した。本株は豚に典型的な症状を示し、接触感染も起こしたが、反芻動物に対し...
要約 牛舎と鹿舎においてはシナハマダラカが最も多く捕獲され,アカイエカ,ヤマトヤブカが続いた。これらのカはウシとシカ両方から吸血した。シナハマダラカにアカバネウイルスを接種したところ20日以上,虫体内...
要約 複数のプライマーを使用するマルチプレックスPCRを利用した肉種鑑別法を開発した。この方法はPCR産物を電気泳動し,バンドのサイズを見るだけでウシ,ブタ,ヒツジ,ヤギ,ウマ,ニワトリの主要食肉6種を同時に鑑...