要約 多くの動物種で多様な化膿性日和見感染症を引き起こすTrueperella pyogenesについて、新規同定用PCR法を開発し、既報のPCR法では正確に同定できなかった株も含め異なる動物種由来のT. pyogenesを迅速かつ正...
西太平洋で初めて分離されたバンドウイルカ由来ブルセラ菌(Brucella ceti)
要約 西太平洋の海棲哺乳類から初めて分離されたBrucella ceti菌株は、人獣共通感染症の原因としても報告されている遺伝子型27に分類される株である。本菌株のゲノム解析で得られた塩基配列情報は、本菌の宿主特...
天皇海山海域における冷水性サンゴ類の脆弱生態系(VME)指標種としての有効性の検証
要約 天皇海山における開洋丸海底環境調査と底魚漁業科学オブザーバー調査から得られた底生動物の分類群組成、出現頻度、重量組成、共出現傾向を解析した結果、天皇海山海域はイシサンゴ類とヤギ類が底生生物群集...
2010年に日本で分離された口蹄疫ウイルスの感染性cDNAクローンの構築
要約 2010年口蹄疫ウイルス日本分離株のゲノムを基に感染性cDNAを構築した。これを用いて得られたウイルスは、親ウイルスと同様の性状や豚への病原性を示...
要約 国内における12ヶ月齢以上で死亡しためん羊及び山羊並びに鹿を対象とする伝達性海綿状脳症(TSE)の監視・調査の結果、2016年に我が国で初めてとなる非定型スクレイピーが11歳のコリデール羊で確認された。 キ...
要約 山羊関節炎・脳脊髄炎ウイルスの抗体検査および疫学調査の結果は、山羊の用途、飼養頭数や導入の有無が本ウイルスの感染リスクに影響する可能性を示唆している。 キーワード 山羊関節炎・脳脊髄炎ウイルス、...
新規に樹立されたLFBK-αvβ6細胞の口蹄疫ウイルスの分離率は高い
要約 新規に樹立された豚胎子腎株化細胞LFBK-αvβ6の口蹄疫ウイルスの分離率は、既存の山羊胎子舌株化細胞ZZ-R 127と同様に高く、より確実かつ効率的な病性鑑定が可能となる。 ...
家畜由来Salmonella Enteritidisにおける遺伝子型の経年的変化
要約 1975年から2009年に分離された鶏、牛、豚、および山羊由来S. Enteritidis分離株のMultilocus variable-number tandem repeat analysis(MLVA)による遺伝子型別の結果は、1989年ごろから新たな遺伝子...
マウスGT1-7細胞は長潜伏期の野外スクレイピープリオン株に感受性を示す
要約 日本で摘発されたスクレイピー症例からは野生型マウスへの伝達試験により、潜伏期の短いスクレイピープリオン株と長いスクレイピープリオン株が分離される。GT1-7細胞は潜伏期の長いプリオン株に高感受性を...
生息地モデルの海洋生物への応用可能性の検討と冷水性サンゴ類への適用
要約 限られたデータから海洋保護区(MPA)等を立案するために使われ始めている生息地モデルの留意点を明らかにし、天皇海山水域の海底調査データへの適用を試みた。大型ヤギ類は周囲より突出した傾斜の大きい場...
口蹄疫ウイルスO/JPN/2010株の牛および山羊に対する病原性
要約 口蹄疫ウイルスO/JPN/2010株接種牛は接種1日後から舌、口唇、鼻および蹄に水疱を形成し、同居牛にも同居5日後から同様の症状がみられる。ウイルス接種山羊は接種3日後から蹄に水疱を形成し、同居山羊にも同...
要約 新たに樹立された山羊胎子舌株化細胞ZZ-R 127による、口蹄疫ウイルス感染試験で得られた検体からのウイルス分離率および力価は、現行で使用される豚腎株化細胞IB-RS-2よりも著しく高い。 キーワード ウイル...
日本国内では少なくとも6血清型のブルータングウイルスが分離されている
要約 1985~2008年に国内で分離されたブルータングウイルスRNA分節2の解析結果は、少なくとも血清型2、3、9、12、16および21の6血清型が国内に侵入したことを示している。 キーワード ブルータングウイルス、血清...
異種動物間PMCA法を用いたスクレイピープリオン蛋白質の超高感度検出
要約 正常なマウスの脳乳剤を基質とするPMCA法(異種動物間PMCA法)により、ヒツジスクレイピーに由来するプロテアーゼ抵抗性の異常プリオン蛋白質(PrPSc)を高感度で増幅・検出することができる。 キー...
反すう家畜からのメタン産生抑制は水素発生とルーメン細菌叢の変化を起こす
要約 反すう家畜からのメタン産生をブロモクロロメタン製剤により抑制すると、水素ガスが発生するとともにルーメン内プロピオン酸濃度が増加し、ルーメン細菌叢ではPrevotella属の細菌が優勢となる。 キ...
サブサハラアフリカの水田土壌肥沃度向上に資する在来有機物資源
要約 サブサハラアフリカの稲作において、在来有機物資源を活用した土壌肥沃度改良技術を提案するため、ガーナ国を対象としてまずこれらの賦存量を明らかにする。ガーナにおける農業活動由来の在来有機資源の賦存...
ブロムクロロメタン製剤は消化率を落とすことなく、反すう家畜のメタン抑制ができる
要約 ブロムクロロメタンを8%含有するシクロデキストリン製剤(BCM-CD)を飼料に添加することで、消化率を落とすことなく山羊のメタンを大幅に減少することができる。 キーワード メタン、ブロムクロロメタン、山羊...
要約 ヤギを実験モデルとし、脳内に存在するキスペプチン神経細胞が動物の生殖機能を調節する最上位の中枢であり、神経細胞内の特異的なメカニズムで生み出されるパルス状の神経信号によって卵子や精子の発育を制...
要約 大腸菌で発現させた山羊関節炎・脳脊髄炎ウイルスコア蛋白質を抗原としたウエスタンブロット法は、現行の診断法である寒天ゲル内沈降試験と同等の精度を有し、山羊関節炎・脳脊髄炎の確定検査に使用可能であ...
スクレイピー感染羊体内におけるプリオンは不均一な集合体で存在する
要約 スクレイピー感染羊の体内には、マウスへの伝達試験において異なる症状と潜伏期間を示す複数のプリオンが混在する。 キーワード ヒツジ、スクレイピー、プリオン、異常プリオン蛋白質、感染試験 背景・ねら...