脂溶性栄養機能成分の消化過程における可溶化促進への乳化分散製剤の応用
要約 摂取したカロテノイドが腸管で吸収されるためには胆汁と膵液の作用で可溶化される必要がある。どれだけ可溶化されるかをin vitro消化試験によってシミュレーションし、野菜カロテノイドの可溶化に及ぼす脂質...
豚の抗菌剤治療により同系統および他系統の抗菌剤に耐性の大腸菌が選択される
要約 豚の治療に第3世代セファロスポリン系抗菌剤を使用することで、同系統のβ-ラクラム系抗菌剤および他系統のフェニコール系抗菌剤に耐性の大腸菌が選択される。選択された大腸菌には多くの抗菌剤に耐性を示す...
要約 豚熱ウイルスに起こる遺伝子変異の特徴として、タンパクの機能に影響しない部位の変異は引き継がれやすいが、ウイルスの増殖に必要な酵素を規定する非構造タンパク質での変異は引き継がれにくい。これらの知...
国内の家畜に流行する非定型Salmonella Typhimuriumに遺伝的多様性が生じている
要約 国内の家畜において、特定の遺伝子型(9型)に属する非定型Salmonella Typhimuriumの分離が近年増加している。本菌では可動性遺伝因子の獲得・欠失によって変異を重ね、二つの系統グループが生じている。家畜...
要約 本検査法は、検体から核酸を精製することなくRNAウイルスである豚熱ウイルスとDNAウイルスであるアフリカ豚熱ウイルスに由来する遺伝子の同時検出を可能としたリアルタイムPCR法である。両法定伝染病の迅速...
食肉で'氷点下の未凍結貯蔵'を行うための温度設定値の下限は-1.0°Cを推奨する
要約 ウシ45頭、ブタ10頭、ニワトリ12羽を用いて、骨格筋の凝固点を調べたところ、家畜種別の平均値はウシが-1.12°C、ブタが-1.15°C、ニワトリが-1.12°Cである。従って、氷点下の未凍結貯蔵をこれらの食肉に適用...
アフリカ豚熱ウイルスが効率よく増殖できる豚腎由来不死化マクロファージ細胞
要約 豚腎由来不死化マクロファージ細胞株はアフリカ豚熱ウイルスを安定的かつ効率よく増殖できるため、ウイルスの性状解析やワクチン開発に向けての活用が期待される。 キーワード ASF(アフリカ豚熱)、ASFV(アフ...
要約 血清型OトポタイプCATHAY株に感染した豚は、症状を示す前から豚の最小感染量を大幅に超えるウイルスを排泄している。一方、牛は同株に感染しても明確な症状を示さずウイルス排泄量も限定的である。これらの...
要約 26年ぶりに発生した豚熱の国内への侵入時期をウイルスの全ゲノム情報に基づき推定すると、初発農場で感染が確認される146日前に国内に侵入していたと推定される。農場での感染が確認される前に周辺の野生イ...
要約 豚の届出伝染病である豚丹毒の疫学解析には正確な血清型判別が重要である。新規に開発したPCR法では稀に急性型豚丹毒罹患豚より分離される2型菌と1a型菌の区別が可能となり、病性鑑定施設での診断精度の向上...
感染個体と不活化ワクチン接種個体を識別できる新規サルモネラ症血清学的検査法
要約 サルモネラタンパク質SsaKおよびBamAを固相化抗原としたエライザ法による新規サルモネラ症検査法を用いることで、自然感染した個体と不活化ワクチンを接種した個体とを、産生される抗体の違いに基づき識別で...
要約 豚レンサ球菌の自然形質転換能と莢膜の有無を判別するスクリーニング技術を用いることで本菌の血清型を人工的に変換することができる。豚レンサ球菌の血清型を変換すると動物への病原性が変化する。 キーワ...
要約 豚抗病性の遺伝的改良のために、リボヌクレアーゼL(RNASEL)遺伝子のプロモーター型をDNAマーカーとして種豚選抜を行い、RNASELの遺伝子発現の増加を通じて白血球貪食能を向上させることが可能である。 キー...
要約 BOD(生物化学的酸素要求量)を迅速に測定するBOD監視システムを使用して、多量の電力を消費する浄化槽の曝気を必要最小限に制御する。これにより曝気にかかる消費電力量を最大で約32%削減でき、電気代を肥育...
要約 養豚廃水処理施設で優占化するアナモックス菌は、Candidatus (Ca.) Jettenia またはCa. Brocadiaに含まれる3種が優占種である。これらは、曝気槽の溶存酸素濃度が1mg/L以下といった低い濃度の場合によく見い...
要約 豚のNOD2遺伝子の特定の遺伝型はウイルス感染症における斃死を有意に抑制でき、豚の抗病性改良のためのDNAマーカーとしての利用が可能である。 キーワード 豚、抗病性、パターン認識受容体、DNAマーカー、豚...
肉料理の「こく」認識に関係する味覚表現用語のアンケート調査による推定
要約 一般消費者および調理従事者を対象としたアンケートから、「こく」が重要視される肉料理とその料理の「こく」の知覚に関係すると推定される味覚表現用語を示す。本成果は食肉の「こく」の評価に用いる用語の...
ブタリンパ球細胞表面抗原(白血球表面マーカー)は採血2日後まで測定可能
要約 家畜の健康状態を数値化する指標として有効なブタリンパ球の細胞表面抗原マーカーは採血2日後まで採血日の測定と同様の値が得られる。冷蔵保存血液移送後にフローサイトメーター測定する方法が可能となる。 ...
要約 ブタ血中の代謝物である分岐鎖アミノ酸濃度の高さは、豚の筋肉内脂肪含量の高さを推定する指標となるため、育種効率化が期待される。 キーワード 豚肉質、筋肉内脂肪含量、メタボロミクス、分子マーカー、分...
家畜の遺伝的パラメーターを高精度に推定できるNo-U-Turn Sampler法
要約 No-U-Turn Sampler法は既存の手法にくらべて高精度に遺伝的パラメーターを推定できるため、家畜の遺伝的能力評価に有効である。 キーワード No-U-Turn Sampler法、Gibbs Sampling法、遺伝的パラメーター、遺...