米粉パン特有のテクスチャーを回復率や伸長率の測定によって数値化する
要約 変形率80%まで圧縮した際のクラムの回復率や貫通試験によって得られた荷重曲線の破断点後の傾きが、米粉パン特有の噛んだ時の食感に関与する指標として使用できる。パンの老化とともにこれらの数値は変動す...
アミロースが減少する3種の小麦Wx-A1遺伝子における変異の特定
要約 小麦Wx-A1対立遺伝子のうち、Wx-A1c と-A1e は一塩基多型によるアミノ酸置換、Wx-A1i はエクソンへの挿入配列によって澱粉のアミロース含量が減少する。開発した...
穂発芽に強く製粉性が優れる長崎ちゃんぽん用硬質小麦新品種「長崎W2号」
要約 長崎県と共同育成した硬質小麦新品種「長崎W2号」は、「ミナミノカオリ」と比較して、穂発芽耐性に優れ、短強稈で倒伏に強く、やや多収である。また、製粉性に優れ、長崎ちゃんぽん麺に適する。 キーワード ...
要約 六条大麦(裸麦)に対する薬剤の開花期散布と開花10~20日後頃の追加散布により赤かび病菌によるかび毒蓄積の低減が期待できる。 キーワード 赤かび病、かび毒、六条大麦(裸麦)、デオキシニバレノール、ニバレ...
大麦の高リジン変異体は種子のγ-アミノ酪酸および遊離アミノ酸の含量が高い
要約 大麦の高リジン変異体は種子の遊離アミノ酸含量に加えてγ-アミノ酪酸の含量およびその胚乳における分布割合が高い。なかでもγ-アミノ酪酸含量はlys5h 変異体、遊離アミノ酸含量は...
パン用小麦「ユメシホウ」のタンパク質含有率適正化のための施肥法
要約 「ユメシホウ」の栽培において、開花期に7kg/10a以上の地上部窒素含有量を確保し、開花期に4kg/10aの窒素追肥を行えば、子実タンパクを基準値範囲に収めることができる。茎立期4+開花期4kg/10aを標準とした...
要約 小麦「せときらら」は、製パン性に優れ、多収である。日本めん用小麦品種「ふくほのか」に製パン性が向上する高分子量グルテニン遺伝子Glu-D1d、低分子量グルテニン遺伝子Glu-B3h、硬質性...
要約 北海道の秋まき小麦の収量構成要素は、旬別の平均気温と、それぞれ有意な負の相関を示す。登熟期間中の平均気温が1℃上昇すると、登熟日数は約3日短縮し、千粒重は、「ホクシン」が2.3g、「キタノカオリ」が1...
耕うん同時畝立て播種機汎用利用による平高畝を活用した麦-大豆作体系
要約 耕うん同時畝立て播種機による平高畝を用いた大麦条播-大豆の狭畦多条播体系では、収量は対照より水稲後大麦で2~3割、大麦後大豆で1~5割の増加が見込める。1俵あたり費用合計は現状平均より大麦は同等ない...
要約 米粉の吸水性は、穴のあいたアルミ容器と水を張ったバットを用いて簡単に評価することができる。米粉は吸水率と吸水時間により分類され、粉砕方法により特徴がある。吸水量が少なく、吸水の速い米粉を用いた...
不耕起播種機を用いて生産コストを40%削減する水稲-麦類-大豆水田輪作体系
要約 不耕起播種機を用いた経営規模60ha程度の大規模営農において、水稲乾田直播、麦類および大豆の組み合わせによる輪作体系では、気象条件による収量の変動はあるものの慣行体系に比べて労働時間を最大で70%短...
要約 小麦赤かび病の防除適期である開花期をリアルタイムのアメダスデータを使って毎日予測し、予測した結果をWeb上に公開するシステムである。西日本の小麦主要6品種について、簡単な操作で開花期の予測日を知る...
要約 小麦粉の一部を炊飯米で代替した「ごはんパン」の膨らみには、米成分ではアミロース含量が、炊飯米特性では表層の粘りが大きく影響する。グルテン膜にかわり糊化澱粉が観察され、生地形成の混捏条件は小麦粉...
甘味種コムギ全粒粉は糖やフルクタンに富み、パン酵母の発酵を促進する
要約 甘味種コムギ種子中の糖濃度は、開花後25-30日に最も高くなる。その全粒粉は、糖以外にフルクタンを中心とする食物繊維に富む。また、その全粒粉配合は、製パン時の酵母の発酵を促進する。 キーワード 甘味...
畑地における作物由来炭素投入量の推定および土壌炭素貯留量の将来予測
要約 北海道の畑作地帯では、作物純一次生産量の38%が作物残さや緑肥として土壌に還元されている。RothCによる将来予測では、現状のままでは土壌炭素貯留量は緩やかに減少し、畑全体への堆肥施用により緩やかに増...
グルテンの質が強靱で難穂発芽性の硬質小麦新品種「銀河のちから」
要約 小麦「銀河のちから」はグルテンの質が強靱で、「ゆきちから」と比べて製パン適性が優れ、中華めん適性は色相がやや劣るが食感は同程度に優れる。播性はⅣで縞萎縮病に強く、穂発芽性は「難」で、寒冷地の気...
小麦品種判別用のSSRマーカーで検出される品種内多型は極めて少ない
要約 小麦品種判別用に開発した10組のSSRマーカーは、複数府県で栽培されている15品種、のべ59の品種・府県のうち、ある府県の1品種で1遺伝子座の変異が検出されるのみであることから、これらのマーカーで検出さ...
赤かび病菌感染小麦では登熟後半にかび毒蓄積量が大幅に増加する
要約 赤かび病菌に感染した小麦では、開花20日後以降の登熟後半に穀粒中のかび毒蓄積量が大幅に増加する。また、開花20日後の感染で、穂の外観発病が判然としなくても穀粒中にかび毒が蓄積する。 キーワード 赤か...
要約 「きたほなみ」と「チクゴイズミ」の交配後代から製粉性で選抜した小麦系統は、軟質で「きたほなみ」並に製粉歩留が高く、アラビノキシラン含量は「きたほなみ」と同様に低く、暖地においても飛躍的に製粉性...
アブシジン酸分解酵素遺伝子変異の利用によるコムギ種子の発芽抑制
要約 日本のコムギには、「タマイズミ」などDゲノム上のアブシジン酸(発芽を抑制する植物ホルモン)分解酵素遺伝子に挿入変異を有する品種がある。この「タマイズミ」のAゲノム上の同祖遺伝子に欠失変異を併せ持た...