耐塩性が強く茎葉が多収な稲発酵粗飼料用新品種「ソルトスター」
要約 「ソルトスター」は耐塩性が強く、塩害発生地域で利用できる茎葉多収の稲発酵粗飼料用系統である。「ソルトスター」は「リーフスター」と比較し出穂が6日遅く、黄熟期が9日遅い極晩生である。 キーワード 稲...
稲麦サイレージ二毛作は食用麦との二毛作に近い経済性が見込まれる
要約 麦ホールクロップサイレージは飼料としての評価が高く、稲麦サイレージ二毛作は 農地と収穫機の有効利用、作業競合の軽減等の合理性もある。その経済性は、現行の助成 制度では平均的条件で食用小麦をやや下...
稲WCSと野菜及び加工を組み合わせた中山間集落営農法人の付加価値向上
要約 中山間集落営農法人では、主食用米の低価格、米の直接支払交付金の削減の下では、主食用米の作付を中止し、専用種を用いた稲WCSの作付面積や水稲作業と競合しない野菜の作付面積・加工量を拡大することによ...
飼料用玄米の破砕粒度を細かくすることにより泌乳成績は向上する
要約 飼料用玄米の破砕粒度を粗挽き(粒度2mm以下の割合が全体の37.0%)または粉砕(粒度2mm以下の割合が73.3%)とし、発酵TMR中に乾物で20%混合して、泌乳中期の乳牛に給与すると、TMR摂取量は差が認められないが、...
石灰窒素散布により、飼料用イネ等多収品種由来の漏生イネの発生を低減できる
要約 石灰窒素に含まれるシアナミドは、水稲種子の休眠覚醒効果と発芽能力を低下させ死滅させる効果を持つ。多収品種収穫後の秋に石灰窒素を50kg/10a散布すると、東北日本海側地域では翌年の移植栽培における漏生...
「ふくひびき」利用による飼料用イネ地上部放射性セシウム濃度の低減効果
要約 飼料用イネ地上部の放射性セシウム濃度には品種間差がある。水田条件によって品種間差が判然としない場合もあるが、5水田の平均で「ふくひびき」はインド型品種「ハバタキ」より45%低く、放射性Cs濃度が低い...
WCS用稲をトラックでバラ積み輸送し飼料基地で調製する低コスト作業体系
要約 WCS用稲生産圃場と飼料基地が片道約20分以内であれば、ワゴンタイプ収穫機とトラックによるバラ積み輸送、飼料基地でのロールベール調製を組み合わせる体系の方が、慣行の専用収穫機体系より低コストで稲WCS...
飼料用稲麦二毛作体系によるホールクロップサイレージの生産技術
要約 水田を活用したダイレクト収穫による飼料用稲麦二毛作体系において、地域に適した品種を用い、乳苗移植栽培や堆肥と液肥を活用した栽培技術、作業競合回避技術等の導入により、年間実乾物収量で1.8t~2.0t/1...
要約 飼料用イネの地上部全体および粗玄米のセシウム濃度には品種間差があり、インド型品種で高く、日本型品種では「ふくひびき」などが双方の濃度が低い傾向にある。また、セシウム濃度の茎葉部と粗玄米の比にも...
稲発酵粗飼料調製における添加乳酸菌の菌株依存的な発酵品質改善効果
要約 乳酸菌Lactobacillus plantarum subsp. plantarumは、同亜種であっても菌株レベルで表現・遺伝子型が異なる。稲発酵粗飼料調製時、同亜種異株のLactobacillus plantarum subsp. plantarum...
六条大麦を用いた飼料用イネ−飼料用大麦の周年多収粗飼料生産技術
要約 関東地方の平坦地水田において、六条大麦を11月上旬に播種すると、5月中旬には発酵粗飼料としての収穫・調製が可能で、収穫機械を飼料用イネと共用可能な周年粗飼料生産体系を構築できる。年間の全刈り乾物...
飼料用イネにおける放射性セシウム濃度に及ぼす養分管理と刈り取り高さの影響
要約 牛ふん堆肥の継続的な施用によりカリ施用効果が得られ、飼料用イネの放射性セシウム(Cs)濃度の抑制に有効である。一方、窒素肥料の多肥は放射性Cs濃度を高める傾向がある。放射性Cs濃度は株元に近いほど高く...
飼料トウモロコシ圃場でのフタテンチビヨコバイとヒメトビウンカの発生消長調査法
要約 飼料トウモロコシ圃場の地上40cmの位置に黄色粘着トラップを設置すると、フタテンチビヨコバイとヒメトビウンカを捕獲できる。本手法は既存の手法よりも捕獲効率が高く、これら害虫の発生消長調査に活用でき...
要約 飼料用稲収穫跡の飼料用ムギ混播栽培において、堆肥散布、肥料散布後の耕起と整地を省略する簡易播種法で、慣行法にくらべ播種関連作業時間の35%を低減できる。簡易播種法の収量は慣行法と同等である。 キー...
要約 夏季が高温多照となる温暖地西部において、新規需要米多収品種は一般品種より2~5割の多収を示す。「タカナリ」「北陸193号」は1t/10aの多収能力を示すが、日射条件により籾数や登熟が変動し易い。一方「ミ...
トウモロコシ品種の耐湿性と畝立て播種及び肥効調節型肥料の湿害軽減効果
要約 飼料用トウモロコシ品種の幼苗検定での耐湿性程度は、生育期間中の約3割が地下水位10cm以上となる圃場での耐湿性程度に一致する。耕うん同時畝立て播種及び肥効調節型肥料の湿害軽減効果は、高地下水位期間...
新規需要米向け水稲品種の4-HPPD阻害型除草剤に対する感受性
要約 新規需要米向け水稲品種「ハバタキ」「タカナリ」「モミロマン」「ミズホチカラ」「ルリアオバ」「おどろきもち」「兵庫牛若丸」はベンゾビシクロン、メソトリオンおよびテフリルトリオンに対する感受性が高...
九州北部の水稲大麦二毛作飼料生産での土壌窒素供給を踏まえた窒素施肥法
要約 九州北部の水稲大麦二毛作で飼料生産する場合、水稲「タチアオバ」で2.0t/10a、大麦「ニシノチカラ」で1.4t/10aの乾物収量を目標にし、対応する吸収窒素量をいずれも15kgN/10aとする。窒素施肥量は土壌から...
飼料用水稲大麦二毛作における牛糞堆肥の窒素肥効と窒素溶脱に影響する要因
要約 水稲作での牛糞堆肥の窒素肥効は腐熟が進んだ堆肥や早期の施用で低下するが、大麦作ではあまり低下しない。両作とも施用後に鋤込まないと窒素の肥効が低下する。窒素の残効は大麦作で低く水稲作で高い。二毛...
「べこあおば」は関東地域で飼料用米・稲発酵粗飼料兼用品種として利用できる
要約 茨城県南部で「べこあおば」を多肥条件で栽培すると、5月中旬移植で粗玄米重が800kg/10a以上となり、飼料用米として利用できる。6月上旬播種の湛水直播栽培では、黄熟期の地際刈り乾物重が1500kg/10a以上と...