要約 メキシコの2州で2016年から2019年に採取されたダイズさび病菌は、全く異なる病原性の特徴を示す2つのグループに分けられる。病原性の明瞭な地理的差異の情報は、さび病抵抗性品種の導入による病害防除に利用...
暖冬でも出穂期が過度に早進しにくい多収の精麦用六条大麦新品種「さわゆたか」
要約 「さわゆたか」は並性の皮性六条大麦で、秋播性と晩生型の日長反応性遺伝子を持つため、暖冬でも出穂期が過度に早進しにくい。凍霜害が発生しやすい地域でも安定して多収性を発揮する。 キーワード オオムギ...
複数作期・品種・温暖化条件下におけるコムギの出穂期予測シミュレーション
要約 低温要求性を考慮した発育モデルを用いたコムギの出穂期予測シミュレーションから、播性が低い品種は生育期間中の気温上昇に対して出穂期が大幅に促進され、その特徴は平坦地で早播するとより顕著となる一方...
日本で収集されたエリアンサスの遺伝学的特性の解明とSSRマーカーの開発
要約 日本で収集されたエリアンサスは、染色体数に違いはないものの、温帯地域(九州以北)で収集された遺伝資源のDNA含量は、沖縄を含む熱帯・亜熱帯地域で収集された遺伝資源のそれより有意に高い。これらの遺...
要約 トランスポゾンの転移が活性化したトレニアの系統である雀斑の自殖後代から、ベゴニアのように上下が相称の花をつける変異体が得られている。この変...
ダイズさび病に高度の抵抗性を示す3種の判別品種は抵抗性遺伝子Rpp1-bをもつ
要約 ダイズさび病に抵抗性を示す4種の判別品種を含む7品種は、さび病抵抗性遺伝子Rpp1、Rpp1-b、Rpp2、Rpp3の1つを保有する。高度の抵抗性を示す3種の判別品種は抵抗性遺伝子Rpp1-bをもつ。DN...
要約 植物ゲノムの網羅的な比較解析を行い、高温特異的に働くプロモーターを合成した。このプロモーターは、気候変動による温暖化に対応した農作物や、付...
要約 トールフェスク中生品種「那系1号」は、寒冷地から暖地において標準品種「ウシブエ」と同程度の収量性を示す。セルラーゼによる乾物分解率は「ウシブエ」より2.4ポイント、推定TDN(可消化養分総量)含量は1.3...
低標高地での越夏性や永続性に優れるトールフェスク極早生品種「Kyushu 15」
要約 トールフェスク「Kyushu 15」は、出穂が早生品種「ナンリョウ」より1週間程度早く、低標高地の越夏性と永続性に優れる極早生品種で、放牧に利用できる。 キーワード トールフェスク、越夏性、永続性、放牧、...
寒地向け多収・低アミロース米水稲新品種候補系統「北海324号」
要約 「北海324号」は北海道での出穂期が"やや早"に属し、Wx1-1とqAC9.3の2つの低アミロース遺伝子を持つアミロース含有率が約10%の系統である。炊飯米は粘りが強く良食味であり、玄米ご飯やい...
草本系バイオマス作物の育種素材としてのオギ遺伝資源の探索収集とその特性
要約 北海道から九州までの河川敷等の湿潤な環境を中心に、平野部から山間地まで多様な環境に自生するオギ栄養体304点を探索収集、保存している。出穂始日や形態的特性について系統間に変異がみられ、ススキとの...
熱帯地域のイネ主力23品種における高温感受性と開花時刻の比較
要約 熱帯地域でのイネ主力23品種について開花時の高温感受性と開花時刻を比較すると、高温感受性には大きな品種間差がみられるが、開花時刻に関しては品種間に大きな差がなく、早朝開花性を有する品種は存在しな...
「ハイスターチ」のサツマイモネコブセンチュウ抵抗性遺伝子保持系統選抜用DNAマーカー
要約 DNAマーカーE33およびE41は、「ハイスターチ」の後代において、サツマイモネコブセンチュウレースSP1およびSP2に対する抵抗性系統の推定と選抜に利用することができる。 キーワード サツマイモ、サツマイモ...
要約 出芽酵母におけるFMP21遺伝子の発現量増加比率は、菌株の高温耐性能と相関がある。出芽酵母でFMP21遺伝子の発現量を増加させると高温耐性能が向上する。 キーワード 出芽酵母、高温ストレ...
熱帯のイネ品種の遺伝的背景を持つ早朝開花性準同質遺伝子系統の育成
要約 インド型品種IR64を遺伝的背景にイネ野生種Oryza officinalisに由来し第3染色体に座乗するQTL(qEMF3)を導入した準同質遺伝子系統IR64+qEMF3は、IR64に比べ熱帯での圃場条件では...
要約 台湾から沖縄、小笠原諸島のテリハボク島嶼集団についてDNAを分析し、それら3地域間で遺伝的な組成が異なることを明らかにしました。 背景・ねらい テリハボクは熱帯・亜熱帯海岸域に広く分布し、沖縄では防...
要約 ダイズさび病抵抗性に関する実験手法を取りまとめたマニュアルである。本マニュアルをさび病菌の病原性の変異、並びに抵抗性の遺伝解析や選抜育種等に活用することで手法や材料が統一され、大豆生産の重要な...
地上部の蒸散要求が水稲の根のアクアポリン発現の日周変動を引き起こす
要約 水稲の根の吸水に関わる膜タンパク質アクアポリンの発現量は日中に高く夜間に低い日周変動を示す。この日周変動は、地上部の蒸散要求が根に伝わりアクアポリン遺伝子発現を誘導することにより引き起こされる...
要約 イネの稔実率は開花期の気温上昇とともに高温域で低下し、その変化傾向は出穂後3日間の日最高気温を用いて推定できる。供試8品種の高温不稔の発生開始温度は34~39℃の範囲で、気温および穂温を基準とした場...
Stvb遺伝子座によるイネ縞葉枯病抵抗性を判別する分子マーカー
要約 インド型イネModanに由来するイネ縞葉枯病抵抗性遺伝子Stvb-iの配列比較により開発されたDNAマーカーST71は、抵抗性遺伝資源の由来にかかわらずStvb遺伝子座(Stvb、Stvb-i