要約 これまでに開発したマダコ浮遊幼生の飼育技術や給餌技術に加えて、新たに稚ダコの共食いを防ぐ飼育システムを開発し、陸上施設で稚ダコから約4 割の個体を出荷サイズまで育てることに成功しました。 背景・...
国内の家畜に流行する非定型Salmonella Typhimuriumに遺伝的多様性が生じている
要約 国内の家畜において、特定の遺伝子型(9型)に属する非定型Salmonella Typhimuriumの分離が近年増加している。本菌では可動性遺伝因子の獲得・欠失によって変異を重ね、二つの系統グループが生じている。家畜...
ウイルス性の牛伝染性リンパ腫を迅速・簡便・高精度に診断できるクローナリティ解析手法
要約 本法は、ウイルス感染細胞のクローナリティ解析手法を応用して、ウイルス感染に起因するリンパ腫(EBL)を迅速・簡便・高精度に診断できる手法であり、現場で簡便に実施でき、より正確なEBL診断が可能となる。...
アミノ酸バランス改善飼料および鶏ふん焼却熱利用時のブロイラー生産の環境影響
要約 アミノ酸バランス改善飼料と鶏ふん焼却熱の鶏舎暖房利用により、慣行飼料・鶏ふん堆肥化の場合と比較したLCAの結果、ブロイラー生産の温室効果ガス排出量を16%、酸性化への影響を48%、富栄養化への影響を24%...
腟温度測定による分娩開始時期の予測は牛の品種や産歴に関わらず有効と考えられる
要約 牛の品種や産歴によって分娩難易には差があるものの、腟温度測定による分娩予測は約1日前に可能と考えられる。腟温変化パターンも品種、産歴を問わず似ているが、腟温変化率は未経産牛の方が経産牛と比べて...
放牧地における吸血昆虫対策を基軸とした牛伝染性リンパ腫ウイルス(BLV)伝播阻止の効果
要約 BLVを機械的に運ぶアブやサシバエなどの吸血昆虫に重点をおいた対策の導入により、放牧地におけるBLV伝播リスクの大幅な低減が可能になり、牧場および牛群のBLV清浄化を推進できる。 キーワード 吸血昆虫、B...
乳用雌牛の初回授精受胎率は放牧とその他の飼養形態とで遺伝的能力の優劣が変わる
要約 乳用雌牛の分娩後初回授精受胎率は、放牧主体で発現する遺伝的能力の優劣がタイストールおよびフリーストールと異なる。飼養形態ごとの遺伝的能力評価により、放牧飼養牛群の繁殖能力改良に適した種雄牛の評...
枝肉格付A5の黒毛和種肥育牛は枝肉格付A3より筋肉内脂肪細胞が肥大化している
要約 黒毛和種去勢肥育牛において、枝肉格付A5の筋肉内脂肪細胞のサイズは、枝肉格付A3の筋肉内脂肪細胞より有意に大きく、筋肉内脂肪細胞が肥大化している。 キーワード 黒毛和種、枝肉格付、脂肪交雑、筋肉内脂...
極短穂茎葉型イネWCSの飼料特性を活かして黒毛和種胚回収での正常胚率を向上させる
要約 非繊維性炭水化物(NFC)が高く、粗蛋白質(CP)が低い極短穂茎葉型イネWCSの飼料特性を利用して、給与飼料中のNFCとDIP(分解性蛋白質)の比率(NFC/DIP値)を5.8に設計した飼養管理により、残存卵胞数と変性胚数が...
我が国肥育豚の栄養素排せつ量原単位の改定および養豚用飼料中CP含量の推移
要約 我が国肥育豚の窒素・リン・カリウム排せつ量原単位を最新のデータに基づき推定したところ、従来の値と比較して窒素およびリンは高く、カリウムは低い。飼料成分の年次推移から、飼料中の粗蛋白質(CP)含量は...
乳用種育成牛への破砕玄米発酵TMR(乾物比25%)給与の実用性
要約 乳用種育成牛に対して破砕玄米(乾物比25%)を給与しても、飼料摂食量やルーメン内容液性状、血液性状に顕著な影響は無く、圧ぺんトウモロコシの代替として利用可能である。 キーワード 乳用種育成牛、破砕玄...
ブタリンパ球細胞表面抗原(白血球表面マーカー)は採血2日後まで測定可能
要約 家畜の健康状態を数値化する指標として有効なブタリンパ球の細胞表面抗原マーカーは採血2日後まで採血日の測定と同様の値が得られる。冷蔵保存血液移送後にフローサイトメーター測定する方法が可能となる。 ...
要約 多くの動物種で多様な化膿性日和見感染症を引き起こすTrueperella pyogenesについて、新規同定用PCR法を開発し、既報のPCR法では正確に同定できなかった株も含め異なる動物種由来のT. pyogenesを迅速かつ正...
閉鎖循環システムを用いて立地条件に依存しない新しいサツキマス養殖用種苗の飼育方法を確立
要約 アマゴの降海型であるサツキマスを、陸上の閉鎖循環飼育水槽を用いることで、少量の淡水で産業レベルと同等の飼育密度で卵から平均体重126gの種苗に育てることに成功した。この種苗を用いた海水飼育を陸...
要約 ・ニホンウナギの仔魚期間の長さが遺伝することを実験的に明らかにしました。
・このことは選抜育種により仔魚期間を短縮した品種作出が可能であることを示し...
ヨーロッパからベトナムへ越境性伝播した豚インフルエンザウイルス
要約 2016年12月にベトナム南部で発見された豚インフルエンザウイルス(IAV-S)は、ヨーロッパで流行している鳥型H1N2亜型IAV-Sに由来する。国際的な豚の移動に伴って移動するウイルスは、新しい遺伝型のウイルスの...
要約 過去約15年間に国内で発生した家畜の中毒疾病事例を収集し、家畜種、原因、症状、検査内容などで検索できるデータベースである。本データベースは全国の家畜保健衛生所の病性鑑定担当者の診断支援に活用でき...
ラオス在来テナガエビMacrobrachium yuiの浮遊幼生飼育技術の開発
要約 ラオス在来テナガエビMacrobrachium yuiの浮遊幼生は、孵化後から着底するまでは塩分3.5 pptの人工海水で飼育し、その後1週間を1.7 pptで馴致飼育した後に淡水飼育を開始することが好適条件である...
ルーメン内セルロース分解菌Fibrobacter succinogenesは乳糖を利用する
要約 F. succinogenesを異なるセロビオース濃度を含む乳糖培地で培養すると乳糖のみの場合より誘導期と世代時間が短縮する。このことから、哺乳期のルーメンでは本菌は乳中の乳糖を利用し、飼料中のセル...
摂餌開始期における飢餓状態がスケトウダラ仔魚の生残と成長に及ぼす影響
要約 摂餌開始期のスケトウダラ仔魚に及ぼす飢餓の影響を飼育下で調べた。2~8℃で、初回摂餌は1~3日齢、point-of-no-return(PNR)は10~15日齢であった(図1、2)。孵化後の飢餓が短いほど成長と生残は良好であ...