ブランドウンシュウミカンを安定生産できるNARO S.マルチ栽培法の普及拡大
背景・ねらい ウンシュウミカンでは適度な水分ストレス状態(葉の水ポテンシャル-0.7~-1.0MPaの範囲)で栽培すると果実糖度が高まることが知られている。このため、生産現場ではマルチ栽培で土壌水分を調節して、...
高品質なカンキツ果実を生産するためのシールディング・マルチ栽培(S.マルチ)
要約 S.マルチは排水設計した園地において、専用のS.シートでうねごとに根圏のシールディング(shielding, 遮蔽すること)を行い、シートマルチ栽培を行う技術である。従来のシートマルチ栽培の問題点である根域へ...
カンキツの果実、加工品におけるSNPジェノタイピング解析による品種識別技術
要約 8種類のSNPマーカーをTaqMan-MGBプローブを用いてジェノタイピングすることにより、主要なカンキツ48品種を相互に識別でき、高品質なDNAを抽出することが難しい果実や加工品の品種識別に利用できる キーワー...
気候変動による温州ミカンの着花性および「不知火」のこはん症発生の変化と対策技術
要約 気候変動による秋冬季の高温は温州ミカンの直花割合を高めることで隔年結果の要因となり、夏秋季の土壌乾燥は「不知火」のこはん症を誘発する。対策として、温暖化により増加する直花は既存の花芽調節技術が...
ハウス栽培の中晩生カンキツ「せとか」に発生する生理障害「果実軟化症」
要約 ハウス栽培の中晩生カンキツ「せとか」は、収穫期に軟化した果実が約3%発生する。その果汁は低糖高酸のため商品価値は低い。発生様式は、果盤部(ヘタ)の篩部に蓄積した多糖類の一種が、果実への光合成産物の...
要約 ウンシュウミカンの全配列長は3億5965万塩基であり、約40%が反復配列で構成される。解読された塩基配列の機能予測から29,204個の遺伝子が予測され、カロテノイドやジベレリン生合成に関わる遺伝子が新たに見...
低温によるウンシュウミカンの花成誘導にアブシジン酸が関与する
要約 ウンシュウミカンでは低温によりCiFT遺伝子発現が増加して、花成誘導が起こる。この時、CiFT遺伝子の発現を高める内生アブシジン酸(ABA)含量も増加することから、ABAは花成誘導に関与する...
リナロールを高含有化した遺伝子導入オレンジはカンキツかいよう病菌の生育を抑制する
要約 カンキツかいよう病に罹病性の'ハムリン'オレンジにリナロール合成酵素遺伝子を導入した遺伝子組換え体の葉では、カキツかいよう病菌を接種しても生育が著しく抑制される。 キーワード 香気成分、抵抗性、遺...
要約 ウンシュウミカンの11月の春枝茎組織におけるCiFT発現量から翌春の花の数を前もって推しはかることができる。本技術は、採ったあと72時間程度の冷蔵輸送した枝を用いても、翌春の花の数を推しはか...
少数の祖先品種から交雑を繰り返すことで多様なカンキツ品種が発生した
要約 国内外の多様なカンキツ在来品種の遺伝解析から67品種で親品種と交雑組合せが示され、在来品種の多くはキシュウミカンやユズ、ダイダイ、コウジ、タ...
ウンシュウミカンの雄性不稔性は花粉数の減少を要因として後代に遺伝する
要約 ウンシュウミカンの雄性不稔性は花粉充実度が低下することではなく、1葯あたりの花粉数が減少することにより引き起こされる。花粉数を減少させる遺伝...
ウンシュウミカンの親がキシュウミカンとクネンボであることをDNAマーカーで推定
要約 206種類のSNPマーカーを用いたカンキツ67品種系統のDNA鑑定により、ウンシュウミカンの種子親がキシュウミカン、花粉親がクネンボと推定される。
ウンシュウミカンの2種類のGA20酸化酵素遺伝子は異なる発現特性を示す
要約 ジベレリン代謝に関わるGA20酸化酵素遺伝子はウンシュウミカンでは2種類(CuGA20ox1、CuGA20ox2)存在し、それぞれの発現する時期、部位は大きく異なっていたことから、これらは成長や結実...
簡易土壌水分計の水位低下量はカンキツが受けている乾燥ストレスの指標となる
要約 簡易土壌水分計は、塩ビ管内の水位低下量で土壌の乾燥程度を判定する測器である。簡易土壌水分計の1日あたり水位低下量は、カンキツが受けている乾燥ストレスの指標となり、水位低下量を積算した値と糖度と...
要約 カンキツで開発された9種類のCAPSマーカーを用いることにより、主要なカンキツ品種を含む33品種・系統の識別が可能である。 キーワード CAPSマーカー、カンキツ、品種識別、DNA、遺伝子型 背景・ねらい わが...
リナロールの抗菌活性とウンシュウミカンでのリナロールを合成する遺伝子の発現
要約 カンキツ類の果皮に含有されるリナロールは、カンキツかいよう病や緑かび病菌に対して抗菌活性を示す。ウンシュウミカンの果実や葉では、これらの菌の接種や傷害処理によって、リナロール合成酵素遺伝子の発...
高品質原料用果実を活かした加工事業拡大型カンキツ作ビジネスモデル
要約 加工事業を拡大するカンキツ作ビジネスモデルは、高品質原料用果実の糖度選別、原料品質を維持する搾汁方式、商品の詰め合わせセット化を通して差別化を積み重ねつつ、ブランド化した高級ミカンジュースを軸...
eQTL解析により明らかとなったカンキツの新規カロテノイド代謝調節因子候補
要約 カンキツのカロテノイド代謝遺伝子のフィトエンディサチュラーゼとζ-カロテンディサチュラーゼの遺伝子発現制御は共にTf0271の遺伝子座に含まれる転写調節因子の影響を受ける可能性がある。 キーワード...
要約 カンキツ新品種「みはや」は「津之望」にNo.1408を交雑して育成した早生のミカンである。果皮が赤橙色、外観美麗でウンシュウミカンと区別性がある。11月下旬に成熟し、剥皮は比較的容易で食味が良い。浮き...
カンキツの268個のSNP遺伝子型を迅速に決定できるアレイの開発
要約 開発したカンキツのSNP(一塩基多型)アレイは、交雑実生集団等を対象に、迅速に268個のSNPマーカーの遺伝子型決定を行うことができ、カンキツのDNAマーカー育種に利用可能である。 キーワード カンキツ、アレ...