優性遺伝効果を考慮したゲノム情報に基づく遺伝的能力評価法の開発
要約 ゲノミックBLUP(GBLUP)法では考慮できなかった、優性遺伝効果を含むGBLUP(GBLUP-D)法を開発することで、優性遺伝効果を含んだ遺伝的能力の推定精度を高くすることができる。 キーワード ゲノム情報、優性遺...
要約 泌乳前期の乳牛に中鎖脂肪酸カルシウム(MCFA)を給与すると、血漿中グレリンおよび成長ホルモン濃度が増加するとともにインスリン濃度は減少するが、乳量増加にはつながらない。この理由は、MCFA による乾物...
要約 牛白血病ウイルスの感受性が高い羊に、凍結融解処理した牛白血病陽性牛の初乳から分離した白血球を接種しても、感染が成立しない。牛白血病ウイルス伝播防止対策の一つとして凍結融解した初乳の使用が有効で...
新たに出現した牛由来多剤耐性Salmonella Typhimuriumの遺伝学的性状
要約 2000年以降北海道内で牛サルモネラ症からの分離が増加した多剤耐性Salmonella Typhimurium PFGEVII型菌は、薬剤耐性病原性プラスミドを保有する。このプラスミドと供に第3世代セファロスポリ...
要約 メタン発酵プラントを長期的に運転した場合、発酵槽に原料由来の砂の堆積やリン酸マグネシウムアンモニウムなどの析出が起こる。それらを完全に防ぐことは現実的に難しいため、それらを考慮に入れた設計をす...
2産以上の乳牛の乾乳期間を30日に最短縮しても次乳期の産乳性は低下しない
要約 乾乳期間を30日に最短縮した場合、初産牛では次乳期の305日乳量が減少するが、2産以上の乳牛では次乳期の分娩後のピーク乳量が低くなるものの、305日乳量は変わらない。また乾乳期間短縮は次乳期の乳成分率...
堆肥切り返し直後の顕著なN2O排出は主に表層の脱窒菌によって生成される
要約 搾乳牛ふん尿堆積型堆肥化において、特に切り返し直後に多量に排出される一酸化二窒素(N2O)は、特に堆肥表層に含まれる微生物の脱窒作用によって生成、排出される。 キーワード 堆肥、切り返し、...
乳牛の泌乳曲線と乳房炎・肢蹄病および受胎率との間の遺伝的関係
要約 泌乳ピーク期の乳量を増加させる方向へ遺伝的に改良すると、乳房炎および肢蹄病が増加する。経産牛の受胎率と乳量間に好ましくない遺伝相関が存在する。乳量と受胎率の遺伝相関は産次内で一定であり、泌乳曲...
要約 TMRセンターを利用すれば、飼料給与労働時間は大幅に減少し、同一規模の北海道平均よりも少なくなる。収益の目安となる乳代-飼料費が北海道平均を上回るためには、個体乳量10,500kg、TMR価格1,100円の場合、...
要約 飼料用サトウキビKRFo93-1 サイレージは乳牛に対し一般的な牧草と同様に給与できるが、泌乳牛では完全混合飼料(TMR)に混合して給与した場合、混合割合が高くなると残飼が増え、栄養状態に影響するため、混合...
副資材投入による搾乳牛ふん尿堆肥化における温室効果ガス排出削減効果
要約 含水率約80%の搾乳牛ふん尿堆積型堆肥化において、裁断した低質乾草を副資材として投入し含水率を70%程度にすることによって、メタン排出を約7割、 一酸化二窒素排出を6割程度それぞれ削減が可能である。 キ...
牛コロナウイルススパイク糖蛋白の284番目のアミノ酸は中和抗原決定基である
要約 牛コロナウイルスの中和モノクローナル抗体に対して中和抵抗性を獲得した変異株の遺伝子解析結果は、スパイク糖蛋白の248番目のアミノ酸が牛コロナウイルスの中和抗原決定基であることを示している。 キーワ...
トウモロコシ新品種「きみまる」は赤かび病抵抗性が強く、かび毒の濃度も低い
要約 飼料用トウモロコシの赤かび病抵抗性とフモニシン濃度には大きな品種間差がみられる。農研機構育成の新品種きみまる(北交72号)は、赤かび病抵抗性が強くフモニシン濃度が顕著に低い。また、他のかび毒に関し...
周年放牧肥育後の褐毛和種去勢雄牛では内臓廃棄個体の発生率は極めて低い
要約 周年放牧肥育後の褐毛和種去勢雄牛は代謝疾患を発症しにくく、内臓廃棄個体の発生率が0%と慣行肥育(畜舎で牛を飼養し配合飼料を多給する肉用牛生産方法)される褐毛和種去勢雄牛および黒毛和種去勢雄牛の発生...
要約 育成前期乳牛に対する高温の影響は、温度28℃相対湿度(RH)60%の環境では呼吸数の増加のみに現れたが、28℃RH80%では、呼吸数および体温の上昇に加え血液性状の変化、摂取量の減少、増体量の低下にも現れ、33℃...
飼料用サトウキビ品種「KRFo93-1」の栽培方法とその利用技術
要約 「KRFo93-1」は、年2回収穫等により多収かつ作業性の良い栽培ができる。従来牧草よりも低コストで生産でき、そのサイレージは発酵品質に優れ、繁殖牛、肥育素牛、泌乳牛において、慣行給与体系に劣らない飼...
牛由来Salmonella Typhimuriumの遺伝子型に基づくデータベースの構築
要約 Multiple-locus variable-number tandem-repeat analysis (MLVA)およびパルスフィールドゲル電気泳動 (PFGE)プロファイルに基づくデータベースを用いることにより、流行型のモニタリングや新型菌の検出が可...
CXCL8はウシの乳腺における好中球介在性炎症増幅サイクル誘導因子である
要約 CXCL8を乾乳期乳牛の乳頭槽内に投与して誘発した臨床型乳房炎では、CXCL8が好中球介在性の炎症増幅を誘発し、乳清中の好中球エラスターゼ活性、催炎性ラクトフェリン由来ペプチドおよびCXCL8濃度の持続的増...
乳用牛および肉用繁殖牛における牛白血病ウイルスの全国浸潤状況
要約 近年の全国的な牛白血病ウイルスの抗体陽性率は、乳用牛で約40%、肉用繁殖牛で約30%であるが、それぞれ地域差が認められる。また0歳時点で乳用牛の約20%、肉用繁殖牛の約15%が抗体陽性を示し、その後抗体陽...
超高濃度有機性排水を浄化できるハイブリッド伏流式人工湿地ろ過システム
要約 有機物濃度が極めて高いバレイショデンプン工場廃液や養豚尿液を浄化するハイブリッド伏流式人工湿地ろ過システムを開発し、性能評価を行った。既存システムより省スペースで低コストな人工湿地システムを、...