要約 カーネーションは切り花にすると香気成分発散量が急速に減少して香りが失われる。芳香族化合物のオイゲノールを基調とするスパイシーな香りの品種では、切り花をエチレン作用阻害剤であるSTS処理後に水に生...
安定して強い根こぶ病抵抗性を有するナバナ品種「CR早生-B1」
要約 「CR早生-B1」はハクサイ由来の抵抗性遺伝子座の導入により育成された安定して強い根こぶ病抵抗性を有するナバナ品種である。既存の在来品種と同等の収量性および食味を持つ。 キーワード ナバナ、アブラナ...
要約 シャキシャキ・パリパリといった擬音語で表現されるキュウリの食感"クリスプネス"には複数のQTLが関与する。そのうち、第3染色体上には、栽培年次や交配組み合わせが異なる3集団に共通してクリス...
要約 ナス品種「とげなし千両二号」が有するとげなし性は、第6染色体の遺伝子座Plによって制御される。遺伝子座Plに連鎖するIndelマーカーによって、とげのある個体ととげのない個体を容易に判別できる。 キーワ...
1-Methylcyclopropeneによるキュウリの生産調整法
要約 エチレンの作用阻害剤1-Methylcyclopropene(1-MCP)はキュウリの雌花率を下げる効果があり、着果調整に活用できる。1-MCPの処理濃度と雄花が発生する日を予測するモデルを活用し、計画的にキュウリ果実の生産...
トマト果実の糖度およびグルタミン酸含量の予測・制御プログラム
要約 1作分の栽培環境、植物体内の変動および品質データをAI技術で比較解析することによって、品種や産地に拘わらず、トマトの糖度およびグルタミン酸含量を予測できる。また、目標糖度やグルタミン酸含量の入力...
要約 Tomato brown rugose fruit virus(ToBRFV)は世界で広く使われている既存の抵抗性遺伝子が効かないトマトの新興ウイルスで、世界各地に急拡大している。ゲノム編集法を用いてToBRFVが増殖に利用しているトマ...
キクにおけるクラスC転写因子の機能抑制による雄蕊および雌蕊の花弁化
要約 キクに2タイプ存在するクラスC転写因子の機能を同時に抑制することにより、キクの雄蕊および雌蕊を花弁化して新しい花形を得ると同時に不稔化することが可能である。 キーワード キク、転写因子、RNAi、クラ...
ゲノム編集酵素直接導入によるDNAフリーで培養不要の作物ゲノム編集技術
要約 コムギ茎頂にパーティクルガンを用いて金粒子に付着させたゲノム編集酵素を送達し、ゲノム編集された個体を取得する技術である。培養適性がなく、ゲノム編集が困難だった多くの実用作物品種に適用できる。ま...
要約 豚のNOD2遺伝子の特定の遺伝型はウイルス感染症における斃死を有意に抑制でき、豚の抗病性改良のためのDNAマーカーとしての利用が可能である。 キーワード 豚、抗病性、パターン認識受容体、DNAマーカー、豚...
要約 機能分子を結合するための「結合の手」(アジド基)が組み込まれたクリッカブルシルクの量産化を実現するため、実用品種との交雑育種を実施する。その結果、クリッカブルシルクの生産量が約3倍に向上するとと...
要約 カイコの卵巣移植技術の簡易化手法である。凍結保存した卵巣を効率的に使用することができる。特に凍結保存していた有用な遺伝子組換えカイコ系統の再生に有効である。 キーワード 凍結保存、個体再生、卵巣...
要約 染色性を高めるようなアミノ酸配列を導入した遺伝子組換えカイコ系統は、染色性が向上するのみならず、超極細の糸を生産できる。より少ない染料で良く染まるため環境に優しい上に、超極細であることから、し...
鹿児島県の秋作カボチャにおける花粉媒介昆虫の貢献と人工授粉に依らない栽培の可能性
要約 鹿児島県ではカボチャの播種時期を遅らせる抑制栽培(秋作)が行われている。その訪花昆虫の中ではトラマルハナバチの送粉効率が最も高い。ミツバチの送粉効率は劣るが、訪花頻度が高いことで受粉に役立ってい...
アルコール脱水素酵素OsADH2の機能欠損によるイネのヒ素低減に関する新たな仕組み
要約 アルコール脱水素酵素であるOsADH2が機能欠損したイネ変異体は、野生型イネに比べて、玄米ヒ素濃度が30%、稲わらヒ素濃度が70%低下する。この著しい低下は、OsADH2の機能欠損が根のケイ酸トランスポーターを...
要約 土壌の無機態窒素量と窒素固定速度からダイズへの窒素供給量を算出し、乾物生産量と窒素蓄積量とのバランスに基づいてダイズの生育・収量を推定するモデルである。国内ダイズ品種および水田転換畑に適用可能...
スターチシンターゼⅢa遺伝子型による高β-グルカン大麦の選抜とその留意点
要約 高β-アミロース遺伝子amo1は、強連鎖するssⅢa変異型選抜マーカーにより選抜できる。ssⅢa変異型ではβ-グルカン含量が平均約3.6%高くなる効果がみられる一方、硝子率が約7.5%高く、千粒重が約1.5g減少する品質...
マメ科作物ラッカセイへの放射性セシウムの移行性はダイズよりも低い
要約 ラッカセイの放射性セシウムの吸収性と体内の移行性はダイズよりも低く、子実への放射性セシウムの蓄積性はラッカセイの方が低い。両作物とも、土壌中の交換性カリ含量を高めることにより、子実への放射性セ...
要約 東北地方の春まきタマネギ栽培において、収穫時にタマネギの地上部全体を圃場から持ち出す場合、タマネギが持ち出す養分(窒素、リン酸、カリ)の量は数式を用いて収量から推測することができる。 キーワード ...
タマネギ品種「クエルゴールド」のりん茎におけるケルセチン配糖体蓄積の経時変化
要約 タマネギを春まき栽培すると、りん茎における単位乾物重あたりのケルセチン配糖体含量は6月半ば以降に増加する。球あたりのケルセチン配糖体含量は肥大に伴って増加するため、ケルセチン高含有品種を用いて...