水稲胚乳の成熟におけるプログラム細胞死の時間的・空間的進行過程
要約 水稲胚乳の成熟においては、組織全体が同時にプログラム細胞死を行うのではなく、胚乳組織の中心部から周縁部に向かって順にプログラム細胞死が進行する。また、各細胞におけるプログラム細胞死のプロセスは...
要約 温風導入型オープントップチャンバーは遮光の影響を少なくしながら太陽エネルギーのみを利用して人工熱源を用いずに昼温を均一に上昇させることができる。この方法は低コストで多数のサンプルを高温処理でき...
要約 水稲「中国201号」は温暖地西部において中晩生熟期の粳系統で、高温登熟性に優れ、良食味・多収であり、縞葉枯病に抵抗性で穂いもちにも強い。温暖地西部における主食用品種としての作付けが期待される。 キ...
深水栽培は水稲の茎のソース機能を増加させ白未熟粒発生を抑制する
要約 分げつ期に深水管理を行った水稲では、強勢茎と弱勢茎のいずれでも非構造性炭水化物(NSC)蓄積量と葉面積が増加する。その結果、1穂の着粒数が増加しても、茎のソース機能の向上がそれを上回り、白未熟粒の発...
要約 水耕栽培の水稲(あきたこまち)の幼苗の地上部だけを冷やすと、葉にまず硝酸が蓄積し、その減少に伴い亜硝酸が蓄積する。亜硝酸が蓄積した葉は光合成障害を起こし、その後脱色、枯死等の可視的障害を起こす。...
地下かんがいによる水稲乾田直播の苗立ち安定化と寒地向け直播適性品種の生育指標
要約 乾籾を用いた水稲乾田直播では、地表面まで水位が上昇し始めたら入水を止めるという水管理を繰り返すことで苗立ちの安定化が可能である。「ほしまる」では播種から出穂までに簡易有効積算気温1,100°Cを...
早生で倒伏に強い稲発酵粗飼料用水稲新品種候補系統「奥羽飼414号」
要約 「奥羽飼414号」は、東北地域中部では"かなり早生"に属する粳種である。「べこごのみ」より、倒伏に強く、黄熟期乾物重が5~7%大きい。普及見込み地の直播栽培では、食用品種の収穫前に黄熟期収穫が可能で、...
いもち病に強く耐倒伏性に優れる水稲新品種候補系統「奥羽糯413号」
要約 「奥羽糯413号」は、東北地域中部では"中生"に属する糯種である。いもち病圃場抵抗性は、葉いもち、穂いもちともに"強"である。耐倒伏性は強く、精玄米重は「きぬのはだ」並である。搗き餅の食味は良好で、...
要約 飼料用イネの地上部全体および粗玄米のセシウム濃度には品種間差があり、インド型品種で高く、日本型品種では「ふくひびき」などが双方の濃度が低い傾向にある。また、セシウム濃度の茎葉部と粗玄米の比にも...
水稲登熟期の高温ストレスにより玄米において蓄積が増加するフェノール性化合物
要約 3',6-di-O-sinapoylsucrose、3'-O-sinapoyl-6-O-feruloylsucrose、24-methylenecycloartanyl ferulate、およびγ-oryzanolは、水稲登熟期の高温ストレスにより玄米において...
水稲多収品種「タカナリ」の高光合成能に関与するQTL-GPSの遺伝子単離
要約 水稲多収品種「タカナリ」が有する高光合成能QTL-GPS は、葉の形態を制御する遺伝子NAL1 の変異型であり、葉身の葉肉細胞数を増加させることで光合成能を高める。 キーワード ...
無催芽種子直播における低温発芽遺伝子qLTG3-1による初期生育量の増加
要約 低温での発芽を早める遺伝子qLTG3-1を機能型で持つ水稲系統は、湛水水田に無催芽種子を直播した際、苗立ちが早まり地上部乾物重が増加する。 キーワード 稲、湛水直播栽培、低温発芽、無催芽種子、...
要約 水稲種子を60°Cの温湯中に10分間浸す処理は、消毒効果に加え一部の品種を除いて発芽を早める効果を持つ。乾熱処理により発芽率が低下する品種「べこあおば」においては、温湯処理が有効な発芽促進法であ...
イタリア料理リゾットに向き、栽培しやすい水稲新品種「和みリゾット」
要約 「和みリゾット」は寒冷地南部では早生で、耐倒伏性が"やや強"のイネ品種である。大粒系統でリゾットに向き、イタリア料理店などでの利用が期待されている。 キーワード イネ、リゾット、大粒、耐倒伏性、和...
市販条播機の約3倍の作業能率を有する水稲直播用エアーアシスト条播機
要約 トラクタに直装するブーム式の水稲湛水直播機を開発した。本機は、作業幅を最大9.6m確保できるため、市販条播機の約3倍の作業能率を有する。また、空気の力で種子を圃場表面に吐出することで均一な播種を可...
要約 地力増進基本指針における改善目標の下限値を基準とし、安全を見越した幅を持たせて、有効態リン酸が10~15mg/100gの場合には各地の土壌条件に応じて標準施肥量~その半量の施肥を、15mg/100gより大きい場合...
水田の窒素動態の予測精度の向上には大気と地表のガス交換の再現性が鍵となる
要約 水田の窒素動態の予測を目指し、つくば市真瀬の水田における観測値などを用いて、土壌-イネ過程と大気-水田交換過程に重点をおく2つのモデルを検証しました。その結果、大気と地表のガス交換の再現性が予...
インド型イネ品種の一穂籾数増加させるQTLは第7染色体に座乗する
要約 インド型品種IR64の遺伝的背景で一穂籾数を増加させるホシアオバ由来の量的遺伝子座(QTL)は第7染色体に座乗し、インド型品種における 収量性改善育種素材として活用できる。 キーワード ホシアオバ、準同質...
要約 「あきだわら」は温暖地東部での熟期が中晩生に属する粳種である。食味は「コシヒカリ」に近い良食味で、「コシヒカリ」よりも収量性が明らかに高く、品質も良い。 キーワード イネ、多収、品質、良食味、中...
要約 水稲「北陸糯216号」は寒冷地南部では早生で、米菓加工適性が高い多収の糯系統である。加工用糯米としての利用が期待されている。 キーワード イネ、糯、米菓、多収、北陸糯216号 背景・ねらい 近年、加工用...