要約 「にしのやわら」は、西日本地域で広く栽培され、めんや菓子用に利用される「シロガネコムギ」を戻し交雑親として、でんぷん合成に関与する6つの遺伝子のうち4つを変異型とした従属品種である。栽培性は「シ...
室温-1°C、湿度30%の貯蔵庫で保存された作物50種の種子寿命の推定
要約 室温-1°C、湿度30%の種子貯蔵庫で保存された種子の、のべ40万回の発芽試験結果を統計的に解析することにより、主要な作物の種子寿命および生存曲線パラメータを推定できる。推定種子寿命は、作物間で、また...
スギの成長や材質に関わる遺伝領域を特定し環境要因と遺伝要因の影響を明らかにする
要約 九州地方のスギを交配して得た139種類のクローン苗を、環境の異なる3箇所の試験地にて約10年間育てて、成長や材質を測定するとともに、これらクローン苗の遺伝情報を解析しました。その結果、成長は試験地...
肥大性に優れ煮ダイコンに適するグルコラファサチン欠失性品種「ムッシューホワイト」
要約 「ムッシューホワイト」は、たくあん臭や黄変の原因となるグルコラファサチンを含まないダイコンである。白首で根先端部の肥大性が良いため、おでん用サイズの煮ダイコンに加工した際の歩留まりに優れる。 ...
スーダンサバンナにおけるササゲ生産を広範囲で改善するための品種選抜法
要約 ササゲの収量は狭い地域内でも場所や年によって大きく変動するが、土壌型と降水量によって栽培環境を分類し、環境間の収量安定性にもとづいて品種を選抜することで、広範囲における平均収量の改善に向けた効...
要約 アジアおよびアフリカで得られたイネいもち病菌菌系の病原性およびイネ遺伝資源の抵抗性に関する遺伝的変異の情報をもとに開発した国際判別システムは、いもち病抵抗性品種の開発や防除に活用できる。 キー...
要約 136のキヌア自殖系統コレクションを作出し、それらの遺伝子型と表現型の連関解析から多様性を明らかにすることにより、自殖系統を基盤とした分子レベルでの育種の効率化、およびキヌアの高い環境適応性や優...
要約 代謝物の網羅的解析により、活性酸素除去に関わる代謝物やアミノ酸等がイネのリン利用効率と密接に関わることが示された。これらはリン利用効率の高いイネを推定するための代謝物マーカーとして利用できる。...
非湛水管理による水稲栽培が群落内気温の日変化と収量に及ぼす影響
要約 熱帯の灌漑水田において、非湛水管理による水稲栽培が開花時刻(午前)の群落内気温と高温不稔に及ぼす影響は小さい。しかし、乾季の出穂期間中に非湛水管理を行うと、午後から夜間の群落内気温が上昇し、収...
萌芽性に優れ株出し多収なサトウキビ品種「はるのおうぎ」の普及
背景・ねらい 鹿児島県でサトウキビ生産が行われている熊毛・大島地域では株出し栽培が最も多い作型で約7割を占めている。主力品種である「NiF8」は耐病性に優れ、収量が安定していたが、近年、収穫の機械化が進...
要約 ネギ属遺伝資源を長期間安定的に保存できる技術である。ネギ属茎頂に処理液で脱水耐性を付与した後、風乾で脱水し-80°C冷凍庫で急速冷却すると、一年間保存後の再生率は液体窒素を用いた超低温保存品と大差...
橙色を帯びた干しいもが加工できるサツマイモ新品種「ほしあかね」
要約 「ほしあかね」はカロテンを含み、干しいもが淡橙色で透明感のある美しい仕上がりとなる。既存品種「ヒタチレッド」に比べ、いもの裂開が少なく形状が整っているため、加工作業が容易である。干しいもは、シ...
要約 日本産高級マスクメロンの標準品種「アールスフェボリット春系3号」の全ゲノム情報を解読し、遺伝子情報をデータベース化して公開する。さらに複数のメロン系統のゲノム情報を解読して比較し、レトロトラン...
新規カドミウム浄化専用イネ品種による水田のファイトレメディエーション
要約 新規カドミウム浄化専用品種「ファイレメCD2号」を用いたカドミウム汚染水田のファイトレメディエーション(植物浄化)技術は、従来品種を用いた同技術より効率的な植物浄化が可能である。 キーワード ファイ...
スーダンでコムギ収量を維持するには現在主力の高温耐性品種比で年あたり2.7%の収量増加が必要
要約 世界で最も暑いコムギ栽培地域・スーダンでは、2050年に対工業化以前比+4.2°Cの温暖化との想定では、コムギ収量を現在と同じ水準に維持するために、現在主力の高温耐性品種の収量比で年あたり2.7%増加させる...
要約 多収と高品質を両立することが可能な収穫適期の範囲を出穂後積算気温であらわすと、「あきだらわら」では1115-1393°C・日、「やまだわら」では1247-1441°C・日、「とよめき」では1171-1480°C・日である。 キ...
要約 蒸煮大豆の硬さに影響を及ぼすペクチンメチルエステラーゼ(PME)遺伝子の多型判別法である。PME遺伝子の1塩基多型もしくは1塩基欠失を検出するDNAマーカーを用いることで、蒸煮大豆が柔らかい品種・系統を選...
カドミウム低吸収性の多収・良食味米品種「あきだわら環1号」、「ほしじるし環1号」
要約 「あきだわら環1号」および「ほしじるし環1号」は、やや晩生の多収・良食味米品種「あきだわら」および「ほしじるし」のカドミウム(Cd)低吸収性同質遺伝子系統である。両品種により、Cd低吸収性品種の適応地...
要約 ラピッドビスコアナライザーの測定容器(RVA缶)を用いて炊飯から物性測定までを行う炊飯米物性評価法である。物性測定容器を用いて炊飯することで5 gと少量の精白米で一日に最大50点程度の炊飯米物性が評価可...
橙色のチップ加工等に適したカロテン含有サツマイモ新品種「あかねみのり」
要約 「あかねみのり」は、カロテンを含むため、サツマイモ加工品の原料に使うと、品質が優れ、橙色の良好な仕上がりとなる。いもの形状が整っているため加工しやすく、既存の加工用品種「ベニハヤト」等に比べて...