背景・ねらい 2015年に北海道のバレイショ産地で侵入害虫Gpが国内初確認され、まん延を防ぐため、翌年から植物防疫法に基づく緊急防除が開始されました。緊急防除の着実な推進とGpの封じ込めを図るため、Gpの検査...
要約 形態識別が困難であるジャガイモシロシストセンチュウとジャガイモシストセンチュウのDNAをそれぞれ特異的に増幅することにより、これら2種を識別するための技術である。LAMP法を用いることで、簡便かつ迅速...
日本産ジャガイモ黒あし病菌の遺伝的多様性と個体識別による感染経路の推定
要約 rep-PCRフィンガープリント解析により、ジャガイモ黒あし病菌Pectobacterium wasabiae、P. carotovorum subsp. brasiliense、Dickeya dianthicolaはそれぞれ29、21および11遺伝子型に類別され、遺伝子型にも...
Dickeya chrysanthemiによるジャガイモ黒あし病の発生
要約 2017年に北海道後志地方のばれいしょ生産ほ場で発生したジャガイモ黒あし病の病原細菌は、Dickeya chrysanthemiである。本細菌が黒あし病を引き起こすことは初知見である。 キーワード 種いも伝染性、細菌病...
要約 ジャガイモシロシストセンチュウ発生圃場において、くん蒸剤(1,3-ジクロロプロペン油剤)処理を2回、捕獲作物(トマト野生種「ポテモン」)栽培を1回実施することにより、線虫密度を検出限界以下にできる。 キ...
塊茎、茎・根、土壌、水試料に対応したジャガイモ黒あし病菌の高感度検出法
要約 ジャガイモ黒あし病菌の半選択培地LEMを用いる増菌培養と、菌種特異的PCRプライマーを用いるマルチプレックスPCRを組み合わせることにより、塊茎、茎・根、土壌、水の各試料から黒あし病菌を高感度に検出で...
バンカー法構築のための4種天敵アブラバチの寄主アブラムシリスト
要約 天敵コレマンアブラバチ、ギフアブラバチ、ダイコンアブラバチ、ナケルクロアブラバチは、それぞれ4種、2種、3種、8種の害虫アブラムシ類に寄生可能であり、ムギ類やソルゴーで増殖するアブラムシ類5種の中...
砂丘畑のパン用コムギ「ゆきちから」は、開花期窒素追肥により子実リン含有率が増加し、子実灰分が上がる
要約 土壌中の可給態リン酸含有量が十分な砂丘畑(砂丘未熟土)で栽培したパン用コムギ「ゆきちから」は、開花期窒素追肥により子実中の無機成分のうちリン含有率が増えることが要因で子実灰分が上がる。 キーワー...
要約 農業分野におけるメタボロミクスの活用を促進するため、栽培現場での分析用試料の取り扱い、分析者が知っておくべき栽培現場作業の基本事項を明確にし、農研機構でのNMRメタボロミクスについて具体的な実施...
要約 植物に感染するウイルスを利用して、植物のゲノム編集を行う方法である。この方法では、後代でのゲノム編集酵素遺伝子の除去が不要になるため、交配後代を得るのが困難な栄養繁殖性作物などへの適用が期待で...
温暖化の季節的偏りが北海道のジャガイモの収量を減少させている
要約 近年の北海道のジャガイモの単位面積当たり収量の減少は、2010年以降の7~9月の高温が原因である。また、春季の気温が上昇しないため萌芽が早まらない一方、夏季の気温は上昇して生育が早期に停止するため、...
圧雪による凍土の発達は融雪水の表面流出を促し硝酸態窒素の溶脱を抑制する
要約 寒冷な地域では、冬にトラクター等を用いた圧雪により土壌凍結深が圃場全体で均一に深くなる。これにより、融雪水の浸透が抑制されて表面流出し、土壌中の硝酸態窒素の溶脱が抑制され、前作に作土層に残留し...
トマト種子における植物検疫対象のポスピウイロイド全8種の網羅的検査法
要約 ナス科植物に被害を及ぼす国内未発生種を含む8種のポスピウイロイドを網羅的に検出し、さらに種識別を可能とする検査法である。本法は、国際的に検疫対象とされるポスピウイロイド全種を対象としてトマト種...
圧雪処理(雪踏み)は野良イモ対策と秋まき小麦の収量確保の両立を可能にする
要約 圧雪処理(通称:雪踏み)は、断熱材の役割をする積雪内の空気を除いて土壌凍結を促進し、野良イモを防除できる。少雪時の高頻度の圧雪を避ければ、道東の輪作体系でジャガイモの次作として最多の秋まき小麦圃...
施設野菜類の主要アブラムシを防除するための2種アブラバチ混合製剤
要約 ナケルクロアブラバチとコレマンアブラバチの1:1混合マミー製剤あるいはバンカー型製剤により、施設野菜類の主要アブラムシであるワタアブラムシ、モモアカアブラムシ、チューリップヒゲナガアブラムシ、ジ...
植物病原細菌Dickeya dadantiiによるリンゴ急性衰弱症
要約 数年生のリンゴ樹が地際付近から褐色の樹液を漏出し急激に枯死するリンゴ急性衰弱症は、植物病原細菌Dickeya dadantiiによって引き起こされる病害である。 キーワード リンゴ、果樹急性枯死症状、D...
トマト黄化葉巻病抵抗性遺伝子Ty-2の原因遺伝子TYNBS1
要約 トマトのTYNBS1遺伝子はトマト黄化葉巻病抵抗性遺伝子Ty-2の原因遺伝子である。TYNBS1はcoiled-coil domainをN末端に有するNB-LRRタンパク質をコードする。 キーワード トマト黄...
米ぬか施用によるジャガイモそうか病の抑制機構の微生物学的解明
要約 ジャガイモそうか病対策として伝統的に行われている米ぬか施用において、米ぬかは根圏土壌の微生物相を変化させ、そうか病菌に拮抗的な放線菌群を増加させる。 キーワード ジャガイモそうか病、米ぬか、根圏...
増菌培養とPCR法を組み合わせた土壌からのジャガイモ黒あし病菌検出法
要約 土壌中のジャガイモ黒あし病菌3種(Pectobacterium wasabiae、P.atrosepticum、Dickeya dianthicola)は、土壌を液体培地LEMで静置培養(25°C、5日間)し、増菌液からDNAを熱抽...
要約 雪割りによる土壌凍結深の制御技術において、凍結する深さを30cm 前後に制御すると、バレイショの越冬を防ぎつつ、畑からの温室効果ガスの放出や肥料成分の流出も抑えられる。 キーワード 土壌凍結深制御、...