大麦の根伸長角度の品種間差異と関連するHvDRO1およびHvqSOR1の多型
要約 大麦のHvDRO1およびHvqSOR1の遺伝子多型が根伸長角度の品種間差異と関連している。排水性の劣る重粘土壌での栽培が一般的である北陸・長野の育成品種の多くが浅根型のHvDRO1を保有している。 キーワード 大...
スターチシンターゼⅢa遺伝子型による高β-グルカン大麦の選抜とその留意点
要約 高β-アミロース遺伝子amo1は、強連鎖するssⅢa変異型選抜マーカーにより選抜できる。ssⅢa変異型ではβ-グルカン含量が平均約3.6%高くなる効果がみられる一方、硝子率が約7.5%高く、千粒重が約1.5g減少する品質...
国内で有効なダイズ茎疫病抵抗性遺伝子を有する育成系統を選抜できるDNAマーカー
要約 国内のダイズ茎疫病菌株に広く効果的な抵抗性を示す「すずみのり」は第三染色体短腕に抵抗性遺伝子RpsT1、RpsT2、RpsT3を保有する。3遺伝子を挟むDNAマーカー(BARCSOYSSR_03_209とBARCSOYSSR_03_385)は「す...
要約 納豆向け大豆品種「すずおとめ2号」は、「すずおとめ」に葉焼病抵抗性を導入して育成した品種である。主要な特性は「すずおとめ」と同等で、葉焼病に抵抗性であるため収量は約2割多く、百粒重は約1~2g大き...
フルクタン含量に注目したオオムギの越冬性に関わるDNAマーカー
要約 オオムギの越冬前の茎葉におけるフルクタン含量と越冬性には高い正の相関がある。フルクタン含量が高い品種・系統に共通するフルクタン関連酵素遺伝子群の遺伝子型を判別するDNAマーカーを用いて、越冬性が...
国内野生種に由来する高度なサトウキビ黒穂病抵抗性を選抜できるDNAマーカー
要約 飼料用サトウキビ品種「やえのうしえ」の高度な黒穂病抵抗性は、国内野生種「西表8」に由来する寄与率の大きいひとつのQTLに支配され、STSマーカーを用いて選抜できる。 キーワード サトウキビ、黒穂病抵抗...
最適な交配組み合わせを見つけゲノム選抜を行う自殖性作物の量的形質の改良方法
要約 シミュレーションで予測した交配後代の形質値に基づいて選定した、形質を大きく改良できる交配組み合わせのみを用いて、ゲノミックセレクションを行う方法である。本法は大豆の子実タンパク質含量など多数の...
ニホンナシ育種における黒斑病抵抗性実生の選抜を効率化するDNAマーカーセット
要約 黒斑病感受性と連鎖する2種類のDNAマーカーは、ニホンナシ黒斑病感受性品種に特異的なバンドを増幅できる。本マーカーセットにより検出される特異的なバンドを利用することで、幅広いニホンナシ間の交配にお...
高精度DNAマーカーの開発と解析をMS Excel上でサポートするソフトウェアGUGSの開発
要約 DNAマーカーの開発と解析のためのツールGeneral Utilities for Genotyping Study (GUGS)の利用により、遺伝情報の変換と評価、親子関係の推定や連鎖解析、DNAマーカー開発のための塩基配列の変換や評価など...
要約 「やわら姫」は、DNAマーカー選抜によりでんぷん合成に関与する6つの酵素のうち4つを欠失させた品種である。でんぷんの老化の進行が遅く加工後のパンやうどんの硬化が遅延し、柔らかい食感を長く維持できる...
要約 蒸煮大豆の硬さに影響を及ぼすペクチンメチルエステラーゼ(PME)遺伝子の多型判別法である。PME遺伝子の1塩基多型もしくは1塩基欠失を検出するDNAマーカーを用いることで、蒸煮大豆が柔らかい品種・系統を選...
要約 「みなみのやわら」は、西日本地域で栽培されているパン用小麦品種「ミナミノカオリ」を戻し交雑親として、でんぷん合成に関与する6つの遺伝子のうち4つを変異型とした従属品種である。栽培性は「ミナミノカ...
要約 「にしのやわら」は、西日本地域で広く栽培され、めんや菓子用に利用される「シロガネコムギ」を戻し交雑親として、でんぷん合成に関与する6つの遺伝子のうち4つを変異型とした従属品種である。栽培性は「シ...
根こぶ病に強い暖地および温暖地向けナタネ品種「CRななしきぶ」
要約 「CRななしきぶ」は暖地および温暖地向けの無エルシン酸品種であり、栽培特性は「ななしきぶ」とほぼ同じである。ハクサイから導入した根こぶ病抵抗性を備えており、根こぶ病発生圃場において強い抵抗性を発...
カンキツの果実、加工品におけるSNPジェノタイピング解析による品種識別技術
要約 8種類のSNPマーカーをTaqMan-MGBプローブを用いてジェノタイピングすることにより、主要なカンキツ48品種を相互に識別でき、高品質なDNAを抽出することが難しい果実や加工品の品種識別に利用できる キーワー...
イネコアコレクションのゲノム解析による高効率な遺伝子多型の検出
要約 遺伝資源センターが有するイネコアコレクションは、約4万点のイネ遺伝資源の多様性を概観できるツールである。このゲノム解析を実施しGWAS解析を行うと、集団構造の特殊性や品種数の少なさにもかかわらず、...
要約 本手法は、圃場において水稲の初期の生育量や形態の違いを空撮画像から数値化し、遺伝的に多様な集団に適用することにより生育量や形態の違いに関わる染色体領域を特定する技術である。 キーワード ドローン...
要約 X線CTと画像処理を組み合わせることにより、ポット植え作物の根を非破壊・迅速に可視化できる技術である。土中の根の3次元構造を破壊することなく観測できる。 キーワード 根系、観測技術、3次元可視化、ハ...
要約 qSOR1は根張りを制御するイネの新規遺伝子である。qSOR1は根を土壌表面に伸長させ、塩害水田で起こる土中の酸欠による被害の軽減に有効であり、塩害水田に適した品種の開発に利用できる。 キーワード 根系、...
要約 普通ソバの穂発芽耐性は系統によって遺伝様式の異なる複数の遺伝子座が関与している。次世代シーケンサーを用いて構築した連鎖地図により量的形質遺伝子座(QTL)解析が可能となり、検出された4つの穂発芽耐性...