要約 本研究では、強い流れが急峻な地形によって乱されることで生じる鉛直混合による硝酸塩(主要な栄養塩の一つ)の供給機構と基礎生産への寄与(栄養塩供給量の定量化)の解明を目的として、計測手法の開発を行...
要約 水産資源の主要な餌料である動物プランクトン群集の東北海域における時空間変動と環境要因を長期間の定線観測で得られた動物プランクトン群集の種組成データを用いて解析した。その結果、動物プランクトン群...
要約 東日本大震災以降、大きな撹乱を受けた岩礁藻場でエゾアワビ新規加入群が継続して低迷していることが明らかとなった。この原因として、幼生の着底場、稚貝の成育場となる...
要約 海況予測システム(FRA-ROMS)の再解析値(水温、流動環境の再現値)を用いてマサバ太平洋系群の2000年代の冬季産卵場水温・仔魚初期経験水温を見積り、マサバの加入量変動との関係を調べた。黒潮流路が直線...
要約 2005~2016年にかけて石巻湾で行ったカキの浮遊幼生調査および付着稚貝調査結果を取り纏めた。震災前と比べて震災後は、幼生の出現数は少なく、出現期間も短く、特に大型幼生の出現数は著しく少なかった。ま...
塩分とポテンシャルアルカリ度を用いた黒潮-親潮混合水域表層の混合比の推定
要約 黒潮-親潮混合水域における表層の混合過程を明らかにするために塩分とポテンシャルアルカリ度を用いて解析を行った。黒潮続流、親潮、淡水の3エンドメンバーによる混合を仮定し、100m以浅におけるこれらの混...
要約 ワカメの幼芽は通常水温23℃以上の高水温や硝酸塩濃度20μg/L 以下の低栄養条件で採苗糸から脱落しやすいとされているが、震災前からの保存ワカメ配偶体のうち日本海沿岸原産の2系統から発生した幼芽は26℃...
2011年の津波が仙台湾におけるヒラメ稚魚成育場の質に及ぼした影響
要約 2011年に発生した津波が、仙台湾におけるヒラメ稚魚成育場の質に及ぼした影響を評価した。成育場の質の指標となる成長速度は0.84~2.37mm/日(2011~2013年、全長25~146mm)であり、震災前後で変化していな...
伊達いわな(全雌三倍体イワナ)の種苗量産技術の安定化とブランド化の取組
要約 岩手宮城内陸地震(H20)、東日本大震災(H23)により被害を受けた内陸地域の振興に役立つ新たな養殖品種として、平成23年から全雌三倍体イワナの種...
ギンザケの赤血球封入体症候群(EIBS)に対する抗体検査法の開発
要約 EIBS感染履歴の簡易診断法として開発したELISA法は,内水面養魚場のギンザケについても感染履歴魚を検出することができ有用性を評価できた。抗体陽性...
要約 石巻湾において、カキなどの餌となる植物プランクトン量とろ水量の収支から適正養殖量を推定した。植物プランクトン量は夏以降減少するのに対し、カキなどのろ水量は成長と水温上昇により逆に増加した。その...
要約 東日本大震災後、河川に遡上したサケの有効利用や高付加価値化を図るため、漁協や企業の連携を構築し加工原料化に取り組んだ。この結果、遡上したサケは各事業者によりサケフレークやサケ魚醤油等の原料とし...
被嚢軟化症原因鞭毛虫Azumiobodo hoyamushiは海水中でシスト細胞を形成する
要約 培養液中のマボヤ被嚢軟化症原因鞭毛虫を海水中に暴露すると、一部が球形で付着性の一時シスト細胞を形成した。シスト細胞は健康なマボヤ被嚢の海水抽出で脱シストした。シスト細胞は海水中で3ヶ月間は生存...
要約 冬季仙台湾において岸に沿って観測された高濃度クロロフィルa分布の形成メカニズムを観測データ解析および鉛直一次元モデルにより明らかにした、海底まで十分に光が届く浅海域では、植物プランクトンが鉛直...
要約 A-lineモニタリング定線上でメソ動物プランクトンの群集構造の季節変動を種レベルで調べた。種組成をクラスター分析した結果、親潮と混合域群集に区分することが出来た。親潮では大型のカラヌス目のカイアシ...
要約 ヒラメの放射性セシウム濃度は、事故前生まれ群は事故後生まれ群よりも値が高く、個体差が大きかった。このことは、事故前生まれ群の一部が事故直後に漏出した放射性セシウム高濃度水により汚染されたためで...
要約 底質試料を対象としたヘキサン抽出蛍光光度法の分析手法の開発を行った。複数の分析条件を検討し、ヘキサン抽出蛍光光度法の分析フローを作成した。ヘキサン抽出蛍光光度法とGC/MS法の分析値を比較したとこ...
東日本大震災後のエゾアワビ及びキタムラサキウニの資源回復過程の把握
要約 東日本大震災で甚大な被害を受けたことが懸念される宮城県沿岸のエゾアワビ及びキタムラサキウニの資源回復過程を把握するため、潜水による分布状況調査を行い、資源の早期回復と適切な漁場管理に向けた基...