要約 原発事故により放出された放射性セシウム(以下、Cs)の移行経路の解明には、食物網構造を詳細に把握する必要がある。そこで本研究では、仙台湾の魚類群集を対象に、その炭素・窒素安定同位体比を測定し、仙...
要約 東日本大震災の津波により仙台湾の海洋生態系は大きな影響を受けた。本研究は、海洋生態系の根幹でありながら、殆ど知見がなかった植物プランクトン群集の構造の季節変動を把握するため、仙台湾において1年...
要約 三陸沿岸域における自動水温モニタリング資料を用い、養殖ワカメの品質に影響する、冬季に発生する異常冷水現象の成因とその予測可能性について調べた。冬季の三陸沿岸域の水温と、その1ヶ月前の北海道沿岸...
要約 本研究では、『がんばる養殖復興支援事業』認定済の経営体に対し、1.DEA(包絡分析法)を用いて震災前(実績値)と震災後(目標値)の効率性を試算し、2.認定グループ内での相対的順位がどのように変化したのかを...
要約 59年間にわたる宮城県沿岸の定置網の漁獲変動の特徴について主成分分析によって解析し、4月の江島定置平均水温から区分される海洋環境との関係を把握した。 背景・ねらい 漁獲努力量の年変動が少なく、宮...
要約 東北地方太平洋沖地震に伴い海底地形の変化が懸念された万石浦において、3種類のADCP(超音波多層流速計)を用いた測流を行い、石巻湾と結ぶ水路の通過流量を明らかにした。通過流量は潮位の時間変化と高い...
東日本大震災以前の仙台湾天然アカガイと人工種苗の遺伝的多様度
要約 仙台湾の天然アカガイは、大きく3つの分布中心を持つが、遺伝的な特徴に違いは認められず、遺伝的な資源の管理単位は湾全体で一つと考えて良いことが判った。また、2009年生産の人工貝は半数以上が半兄弟で...
要約 砂浜域における魚類への津波の影響を明らかにするために、夏季から秋季にかけて仙台湾で得られた調査データを用いて解析を進めた。その結果、バケヌメリを除いて震災前後での魚類相の変化は小さく、いまのと...
要約 東北地方太平洋沖地震に伴う大津波の影響を受けた仙台湾において、海洋観測および係留系観測を行い、ボックスモデルを用いて淡水および海水の平均滞留時間を18~21日、39~44日と推定した。震災直後から夏に...
要約 東日本大震災震源から最も近い沿岸域の宮城県牡鹿半島東岸で、震災前後のエゾアワビ生息状況を潜水調査により比較し、エゾアワビ資源に対する津波被害の影響を定量的に明らかにした。震災当時0-1歳だった稚...
要約 10数年前から毎年韓国のマボヤ養殖場では、外皮が柔らかくなって大量死する被嚢軟化症が発生し、大問題となっている。2007年以降日本でも同じ病気が発生し、被害が拡大している。これまで本病の原因は不明で...
東日本大震災大津波による水位変動の実態 -七ヶ浜町に設置した波高計データの解析-
要約 宮城県宮城郡七ヶ浜町に設置していた波高計を回収し、東日本大震災大津波による水位変動のデータを得ることができた。10分間隔で測定した観測データではあるが、平均海面に対する偏差が2mにもなる津波が複数...
要約 水槽内で個別飼育し、水温9.2~22.6℃で産卵した雌の卵巣組織を、カニューレを用いて、27~48時間にわたり2~4時間間隔で摘出し、最終成熟過程の経時変化を調べた。卵母細胞の各ステージ(核移動前期、核移動...
DNAマーカーに基づくエクセルベースの親子判別ソフトウェアの開発
要約 DNAマーカーを用いた親子判別は、栽培漁業や養殖における人工種苗の遺伝的多様性を正確に見積もるために必要不可欠な解析である。本研究では、煩雑な親子判別を汎用ソフトのエクセル上で容易に行うことので...
親潮および混合域におけるリン酸塩濃度と動物プランクトンの長期変動
要約 親潮および混合域における表層のリン酸塩濃度は長期的な減少傾向および周期的な変動を示した。その要因として地球温暖化に関連した成層の強化傾向および潮汐強度の18.6年周期変動がそれぞれ推測された。さら...
要約 海水中のCO2濃度を高精度で管理しながら、発育初期のエゾアワビを飼育する実験系を確立した。現代のCO2レベル(大気平衡:約450ppm)および500-2000ppmのCO2調整海水を用い...
要約 灯台、沿岸定線、定地水温の観測結果を組み合わせることにより、東北地方の太平洋海域における沿岸水温の100年間の変化率を求めたところ、岩手県とどが埼、宮城県江島、福島県塩屋埼では近隣の地上気温の上...
要約 遺伝的多様性を考慮したホシガレイの放流技術開発のため、本種の天然集団についてDNA解析を行い、集団間の遺伝的違いを調べた。その結果、地域間で遺伝的違いが認められ、生息域が地理的に近い集団間でも顕...
サケ卵の媒精から接水までの断水時間が受精・発生に及ぼす影響について
要約 サケ卵の媒精から接水までの断水時間が受精・発生に及ぼす影響について検討した結果、発眼率、ふ出率及び浮上率ともに媒精後0.5時間以内の接水であれば、一般的に行われている媒精直後の接水と差はなく、良...
要約 ヒトデを臭気の発生を抑えてたい肥化するには、完熟たい肥と廃植物油(全体重量の5%)の混合が必要である。廃植物油を原料とするバイオディーゼル燃料製造時に発生する副生成物(廃グリセリン)を代用して...