要約 農研機構などが参加した国際コンソーシアムによる、コムギが持つ21対の染色体のゲノム情報である。配列情報、遺伝子情報の利用が可能になり、異質6倍体であるコムギのゲノム育種研究の加速化が期待される。 ...
要約 アブシジン酸応答で働くAHG1タンパク質は、種子休眠で重要な働きをするDOG1タンパク質と結合し、種子の発芽を制御している。AHG1やDOG1タンパク質の機能を制御することで、穂発芽しにくい農作物の効率的な開...
要約 ソルガムは倒伏すると糖の代謝や輸送に関わる特定の遺伝子が強く発現し、そのため茎部の糖含量が低下し、更に糖組成が主にショ糖からグルコースとフルクトースに変化する。これらの遺伝子を用いて茎部の糖の...
要約 コムギの粒数(種子数)は、収量に直結する要因である。量的遺伝子座解析の結果、コムギの粒数を制御する遺伝的制御因子が、オオムギの六条性遺伝子Vrs1の同祖遺伝子であることが判明した。この遺伝...
イネの複合病害抵抗性におけるタンパク質チロシンリン酸化の役割
要約 イネのBSR1遺伝子は、いもち病や白葉枯病等の複数のイネの病害に対する抵抗性に重要である。BSR1タンパク質は、タンパク質チロシンリン酸化活性を持ち、イネがいもち病や白葉枯病抵抗性を発揮する...
要約 クワの乳液から発見されたMLX56様タンパク質は、昆虫の消化管内の囲食膜という薄膜を異常に肥厚させて消化を抑制するという、これまでに報告がない全く新たなしくみで昆虫の成長を阻害するタンパク質である...
要約 ツマグロヨコバイ唾腺遺伝子NcSP75の抑制によりツマグロヨコバイの生存率低下、成長遅滞、産卵数低下が起きる。NcSP75はイネ篩管吸汁に必須のエフェクターであり、その抑制でツマグロヨコ...
要約 アワノメイガやコナガの匂い物質結合タンパク質遺伝子クラスターの構造を解明し、チョウ目昆虫のゲノムデータと比較することにより、ある特定の種で重複・欠失していること遺伝子を同定でき、種特異的な機能...
閉花受粉性イネ突然変異体spw1-cls1の低温条件下における開花
要約 イネの突然変異spw1-cls1による開花しない性質は自然交雑を効果的に抑制でき、種子の純度を確保するために有効である。特に、出穂前2~3週目の低温は開花を著しく促進するが、日中の高温により開花...
要約 イネのBSR2遺伝子を高発現することにより、イネ及びシロイヌナズナで紋枯病を含む複数の病害に対し抵抗性を示し、生育はやや遅れるものの花や種子のサイズは増大する。 キーワード イネ、病害抵抗...
要約 コムギの種子茎頂組織にパーティクルガンを使ってCRISPR/Cas9遺伝子を導入すると、生殖系列細胞にゲノム編集が起こり、後代に遺伝する変異個体が得られる。この手法は、培養不要のため、幅広い作物品種に適...
要約 CRISPR/Cas9を利用して、オレイン酸からリノール酸への不飽和化を触媒する酵素遺伝子OsFAD2-1を破壊することにより脂肪酸組成を改変できる。OsFAD2-1破壊イネ系統では、種子のオレイン酸...
要約 NGをPAM配列として認識する改変型SpCas9(SpCas9-NGv1)を用いることにより、植物におけるゲノム編集が可能な位置の制限が大幅に緩和され、合わせてデアミナーゼを用いることで、塩基置換の位置的な制約も軽減...
要約 CRISPR/Cas9を利用して、イネのレトロトランスポゾンの1つTos17を除去することができる。この方法を応用してトランスポゾンを除去することにより、ゲノムや形質の安定化やトランスポゾンの挿入によ...
要約 オスを殺す細菌が高頻度で感染しており、オスが極端に少ない状態にあったクサカゲロウは、5年間で遺伝的抵抗性を迅速に進化させることによって野外集団のオスの数が復活する。本成果は、性を操る細菌と宿主...
カイコ生殖細胞に発現する遺伝子nanosOは正常な繁殖能力の保持に不可欠である
要約 nanosOノックアウトカイコは、正常に生育するが、卵形成が異常であるため正常な繁殖能力を持たない。同カイコでは、通常観察される発生段階で始原生殖細胞(PGC)が確認できていないが生殖細胞形成は...
要約 果樹の害虫であるチャバネアオカメムシは、免疫応答を活性化する、これまで他の昆虫では知られていない微生物認識タンパク質を持つ。カメムシ類だけに作用する新しい害虫制御技術の開発につながる可能性があ...
要約 カイコのbmGSTu2タンパク質の結晶構造解析から、酵素機能には5つのアミノ酸残基が必須である。ゲノム編集を用いた機能解析により、bmgstu2遺伝子の変異体では薬剤への感受性が増加したことから、
要約 豚NLRP3遺伝子の2906番目の一塩基多型(A2906G)は、細菌感染症に対するワクチン接種後の有効性と関連しており、この多型を種豚選抜時のDNAマーカーとすることで、ワクチン応答能を指標とした豚の抗病性改良が...
要約 内生遺伝子のRNA-dependent RNA methylation(RdDM)によるtranscriptional silencing (TGS)誘導を介した形質改変は、これまでイネでは困難とされていたが十分に適用可能である。しかし、形質の安定性には課題...